「いきなり!? 心の準備がっっ……。」 「準備なんていらないよ。」 俺は真っ赤な顔の綾瀬をギュッと抱きしめた。 綾瀬の甘い香りが鼻腔をくすぐる。 綾瀬の長い髪をソッと撫で、耳元で囁く。 「梨花…好きだよ…。」 ビクッと肩を震わせた綾瀬が、小さな声で呟いた。 「私も…未来が好き…。」 嘘だって分かってる。 俺が顔を近づけると、梨花が目を閉じた。 俺は…ソッと綾瀬の唇に、自分の唇を重ねたのだった。