リビングで祐太に殴られた頬を冷やしながら、祐太の長い長い説教を受けていた。 「大体何で、俺に何も言わずにアメリカなんかに行ってるんだよ! しかもハーバードだぁ?? お前ふざけんなよ!! どれだけ俺たちが探したと思ってるんだよ。 お前…父さんと母さんに、ご丁寧に口止めなんてしやがって!! 友達だろうが!……苦しいなら…ちゃんと相談してくれよ……。 10年間…俺だって、ずっと後悔してきたんだ…。 あの時…ちゃんと話を聞いてれば良かったって……。」 怒っていたはずの祐太の目に、涙が滲む。