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冬休みが明け、始業式が終わり、俺は部活の前に屋上に来ていた。
冬休みに入って直ぐのクリスマスイブに、梨花が襲われそうになってから、
俺の心配症は加速するばかりで、冬休みは俺の家で過ごした。
少しずつだけれど、笑顔を取り戻してくれている気がする。
ビューと冷たい風が髪を揺らす。
晴れているとはいえ、1月の屋上はもの凄く寒い。
ガチャッと屋上の扉が開く音と共に、
「鴻上くん…話って何?」
と笑顔で近づいてくる女……。
俺はその女をキッと睨みつけるように見る。
その女とは……
【宮本真紀】
梨花が唯一仲のいい…友達だった。

