私の上司






「梶野さんの事はどう思ってるの?」


『凄く優しくて、いい上司だと…』



「…恋愛感情はないのね。」



『はい。
やっぱり私は修斗さんが好きで。」



「…そのまんまの事を修斗さんに言ってあげれば良かったのに。」





…本当のその通り。



梶野さんからの突然の告白に戸惑っていた私は
たったそれだけの事実が言えなくて




嘘ついて出掛けたランチは修斗さんにとって大きな不安になることを
知っていたのに。




分かっていたのに本当の事なんて口に出来なかった。






まだ間に合うよ、椿さんはそういった私に笑いかけてくれた。



何だってやっぱり早いほうがいいよね?




『椿さんありがとう
私修斗さんの所に行ってきます』




「がんばって。
いい報告待ってるから。」






椿さんに頭を下げてから私はオフィスにいる修斗さんの元へ走った。





ごめんなさい、じゃなくて

大好きって伝えたい。






本当はランチがしたかった事、


修斗さんが怒ってくれた事が…
嬉しかった事。

…全部伝えたい。






オフィスに入った時に私の中に迷いはなくて





『一ノ瀬部長、お時間頂けますか。』



恋人同士に戻れるように。