私の上司







修斗さんのシャワー音が聞こえてきて


少し疲れが瞼を重くした。





ぐっと伸びをしてから
近くに鏡に映った私をみると、


やっぱり少し不安になってしまう。






痛みとか恥ずかしさとかもあるけれど

初めての私で修斗さんを満足させられるのかな、なんて。







「花凛ー?」





浴室からシャワー音と共に聞こえてきた彼の声。





『はーい?』






少し大きな声で彼に応答すると






「何も心配しなくていいからな。
お前はおとなしく俺に抱かれればいんだよ」







そう、いつものトーンで言われてしまった。





ふふっと小さく笑ってしまうと
少し怒った様子で。





「…なんだよ。」






『いや…(笑)
なんでいつもそんな言い方なんだろうなって思って。
凄いSな発言ですよー!』






「お前がMなんだから丁度いいだろ。」







『はっ⁈、そんな事一度も言ってません!」




爆笑するような声でMだろってバカにする修斗さんの罠にかかって抜け出せないのはこの私。






きっと修斗さんよりずっと好きな気持ちは大きいんだろうな、


なんて考えると切なくなっちゃうから嫌。






『今どこ流してるんですか?(笑)』




「変態」





『冗談ですよー!』









こうやってくだらない事で笑い合えたりするのが


幸せだね。