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食事も終わり、席を立つと
「…俺が払うから。」
そう言って会計の所まで歩いて行く一ノ瀬さん。
さすがに申し訳なくてバックから財布を出そうとすると
一ノ瀬さんの手に止められてしまった。
「いんだよ。俺が払うって言ってんだろ。」
そう言いながら財布からカードを出す一ノ瀬さんの横顔がかっこ良かった。
『まだ結構お昼休み残ってますね。』
お店から出て腕時計に目を向ける私。
いつもだったら残ってても普通にオフィスに戻るのだけど、
わざわざこんな事言うのはもう少し一ノ瀬さんと一緒にいたいから。
…もう少し、隣にいたい。
そんな私の気持ちを遮って聞こえてきたのは
「だな。」
素っ気ない言葉一つ。
だんだん会社が近づいてきて、
そこに向かう一ノ瀬さんの背中を見つめると
胸がぎゅーっと狭くなる気がした。
直前で足を止めちゃうなんて、
私らしくないのに。
「どうした?」
そんな私を見て戻ってくる一ノ瀬さんを連れていつまでもお話していたい。
オフィスに戻ると同時に
私達の関係も部下と上司に戻ってしまう。
恋人らしい事をまだ何もしていない私にとって
このお昼休みは…
…初デートに近かったのかもしれない。
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食事も終わり、席を立つと
「…俺が払うから。」
そう言って会計の所まで歩いて行く一ノ瀬さん。
さすがに申し訳なくてバックから財布を出そうとすると
一ノ瀬さんの手に止められてしまった。
「いんだよ。俺が払うって言ってんだろ。」
そう言いながら財布からカードを出す一ノ瀬さんの横顔がかっこ良かった。
『まだ結構お昼休み残ってますね。』
お店から出て腕時計に目を向ける私。
いつもだったら残ってても普通にオフィスに戻るのだけど、
わざわざこんな事言うのはもう少し一ノ瀬さんと一緒にいたいから。
…もう少し、隣にいたい。
そんな私の気持ちを遮って聞こえてきたのは
「だな。」
素っ気ない言葉一つ。
だんだん会社が近づいてきて、
そこに向かう一ノ瀬さんの背中を見つめると
胸がぎゅーっと狭くなる気がした。
直前で足を止めちゃうなんて、
私らしくないのに。
「どうした?」
そんな私を見て戻ってくる一ノ瀬さんを連れていつまでもお話していたい。
オフィスに戻ると同時に
私達の関係も部下と上司に戻ってしまう。
恋人らしい事をまだ何もしていない私にとって
このお昼休みは…
…初デートに近かったのかもしれない。
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