彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




ヤンキーらしく、メンチを切るように、ニラみながら瑞希お兄ちゃんは言った。




「あんたが、あんたの都合で俺をどうこうしようってんなら、まだ我慢できる。けど、凛に何かしやがったら、この店クビになる覚悟で、テメーを社会的に抹殺する・・・!」

「お、お兄ちゃん!?」


(何言ってるの!?)



「な、なんに言ってるんですか、お兄ちゃん!?そんなことしたら、バリスタの勉強がー!」

「凛を泣かせるよりましだ。諦めるわけでもねぇ。」

「瑞希お兄ちゃん・・・!」



「・・・・瑞希、本気か・・・・!?」





瑞希お兄ちゃんの返事に、私だけでなく田渕も聞き返す。

それに瑞希お兄ちゃんは、冷たい表情で告げた。





「俺を好きだとか言ってる割には、そんなこともわからねぇのか?」

「くっ!?」





その問いで、しかめっ面になる田渕。

そんな相手に、瑞希お兄ちゃんはさらに言った。




「凛はこの世でたった一人の大事な弟、俺の可愛い一番の存在だ。俺の守ってるもんを奪おう、壊そうってんなら、道ずれ上等でテメーをブッ飛ばす。わかったら今すぐ俺の目の前から消え失せろっ!!」

「っ・・・・!」

「瑞希お兄ちゃん・・・・!」





田渕の顔がゆがみ、私の目元がゆるむ。




(そ・・・そこまで私のことを・・・・!?)




そんなに私を愛してくれてるなんて・・・女の子として嬉しい!




〔★弟としてである★〕





こうして店内は、両者のにらみ合いが続いた。

先に口を開いたのは――――――――





スケベ男の方だった。




「帰るぞ。」

「「社長!?」」




持ち上げていた椅子を静かにおろす。

そして私達に背を向けると、すたすたと歩き始める。






(・・・・・・終わった?)





諦めてくれた?

あれだけハッキリと、みんなの前で言われたから、もう来ないよね?





「今日のところは、引き上げてやる。また来るぜ、瑞希。」

「また来るんですか!?」




〔★諦めてなかった★〕