しつこい質問に、無表情で同じ言葉をリピートする瑞希お兄ちゃん。
それでイタズラ心がわく。
(半年も、嫌がらせされてるんだもん・・・少しぐらいいいよね?)
挑発してやりたい。
(瑞希お兄ちゃんのほっぺとかに・・・・触っちゃおう。)
敵への嫌がらせも込めて、瑞希お兄ちゃんにちょっかいを出したくなった。
「えい。」
プニっ!
「なっ!?コラ、やめなさい、凛。」
「えへへへ~さっきのお返しー」
「わっ、コラ、こいつめ~!」
「あははは!くすぐったいよぉ~」
ほっぺを触ったら、わきの下くすぐられた。
逃げようと身をかがめれば、抑え込まれて、ギュッと抱きしめられる。
「ほら、おとなしくしとけ~小動物?」
「小さくないよっ!普通だよ!」
女の子としては。
「だめだめ!まだちっちぇーの!よちよち!」
「もう!すぐに子ども扱いする~」
あなたよりは年下だけど。
「良い子にできない奴は、知らないぞ~?ほら、いうこと聞け。」
「じゃあ、良い子にしたら、なにかくれますかー?」
「あげないと、出来ないのかよ?」
「嘘だよ!瑞希お兄ちゃんが言うことは、正しいことだけだもん!良い子にする!」
「ば!?最初からそうしろってのー!こいつ~髪、くしゃくしゃにしてる♪」
「あは!くすぐったいよぉ~♪」
「俺を忘れるな!!会話の途中だろうっ!!?」
「「わっ!?」」
調子に乗りすぎたのかもしれない。
怒鳴り声のした方を見れば、椅子を片手に持っている田淵社長がいた。
「俺の前で瑞希といちゃつきやがってぇ~~~~!!」
「ええ!?逆恨みっ!?」
(その椅子で私を殴るっての!?)
〔★あおりすぎた★〕
男の嫉妬は見苦しいというけど・・・
(相手にされないからって、即・暴力は良くないよ?)
「やめてください!」
(瑞希お兄ちゃん!?)
そう言ったのは好きな人。
呆れる私をかばうように抱き寄せて叫ぶ。
「この子は関係ない!文句があるなら私に言って下さい!」
「そう言う時点で、関係ありだろう!?じゃあ、なんだってんだ、そのガキは!?恋人じゃなきゃ、そんな溺愛はしな――――――――!?」
「弟だよ。」
乱暴にドアがしまる音と、低い声が響く。
それは、聞き覚えのある親しみのある音程。
「凛は瑞希の弟だってんだよ、ストーカー!」
「烈司さん!!」
「烈司!?え!?じゃあ、凛を連れて来たのはお前でー・・・・!?」
「お待たせ、凛たん?元気か、瑞希―?」
いたのは、私を瑞希お兄ちゃんの元へ運んでくれたヘビースモーカーの先輩だった。


