「・・・そうだな、凛の問題だな。まだ戦えるなら、燃え尽きるまでぶつかってみろ。」
「瑞希お兄ちゃん。」
「だから、燃え尽きちまった時は、かっことか気にしないで俺を頼れよ?」
「え?」
「世の中には頑張ってもどうにもならないこともある。時には、差し伸べる手に縋り付いて良い。甘えていいんだ。」
「甘えて・・・・」
いいの?
声に出したわけじゃない。
ただ、彼を見ただけだった。
「いいよ、凛。俺に甘えな。」
「――――――っ!?」
優しい笑顔で、ギュッと抱き寄せられる。
良い匂いがして、あたたかくて、ホッとする。
だから、その安心を確めずにはいられなかった。
「僕は、龍星軍の総長なんだよ・・・?」
「知ってる。」
「『漢』なんだよ・・・?」
「知ってる。」
「・・・・・・・・・・・つらくなったら、助けてもらってもいいの・・・・?」
「いいよ、凛。」
それで十分だった。
逃げられる場所。
甘えられる場所がここだった。
(瑞希お兄ちゃんのところが私の・・・・)
病院のベットの上で、私達は抱き合った。
ほっぺが冷たいと思った時、自分が泣いてるのだと気づいた。
温かい手が、私の頬をこすったことで、泣いているのだとわかった。
静かに、ただ静かに、瑞希お兄ちゃんの腕の中で泣いた。
声を出すこともなく、ないだだけが流れ続ける。
同時に、すごく眠くなった。
瑞希お兄ちゃんの胸でウトウトしていたら、彼がそれに気づく。
「甘えっ子、寝るか?」
「うん・・・・」
「よし、よし、良い子だな・・・おやすみ・・・。」
疲れた体と精神で、何も考えずにうなずく。
そのまま、瑞希お兄ちゃんにされるがまま、身をゆだねた。


