彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)






内心ほっとしていれば、瞬きをしながら瑞希お兄ちゃんが言う。




「・・・・・・あれ?凛、なにしてんだ?」

「え!?」

「なんだこれ・・・?どーなってんだ?」





自分と私を見ながら、彼が顔をしかめる。

疑問が出て当然だろう。

背中に手を回されているとはいえ、今の私は瑞希お兄ちゃんに覆いかぶさっているのだから。



〔★不自然な姿勢だ★〕






「なんで凛が、俺の上にいるんだ・・・・?」





そうつぶやく瑞希お兄ちゃんのみけんに、しわが出来る。





(怒られる!?)





瞬時にそう判断し、全力でそれを阻止するために動く。







「す、すすすす、すみません!瑞希お兄ちゃんが心配で、見ていたらこのような状態に!?」




〔★凛は必死で誤魔化している★〕





私の嘘に、瑞希お兄ちゃんがますます不審そうな顔になる。





「はあ?なんでそれで、俺がお前と抱き合うような状況になってんだ??」


(む、無理があったかな・・・・?)




やましいことをしたこともあって、覚悟を決める。

ところが、次に発せられた言葉で事態は変わる。





「あ、そっか!」

「え?」




けげんそうにした後で、瑞希お兄ちゃんが私から手を離す。

それに合わせ、私も思わず体を起こす。





(ど、どうしよう!嫌われた!やっぱり、悪いことはするもんじゃない!神様、ごめんなさーい!)





自分の体を抱きながら震えていたら、そんな私に瑞希お兄ちゃんが言った。





「悪い、凛!俺、寝ぼけて凛に抱き付いたんだな!?」

「へ?」

(寝ぼけて・・・・?)


「うわー、ビビった!一瞬、凛が俺を襲ってた?とか思ったけど、そんなわけないよな~」

「み、瑞希お兄ちゃん・・・?」

「皇助みたいに、顔に落書きするはずねぇーし、モニカみたいに目覚めのチュー狙ったりしないもんな~ほっぺだけど!」

「はう!?」



(目覚めのチュウ!!)




その言葉で、胸が貫かれる。



〔★射抜かれたのは、良心だ★〕