彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)





なぜ、彼らがこんなに親切にしてくれるのか今でも謎だった。





(1度会ったことがある瑞希お兄ちゃんならともかく、出会ったばかりの私を助けてくれた。)





誕生日プレゼントを横流しされたと怒っていた烈司さんも、優しくなっている。

モニカちゃんと百鬼の第一印象は変わらないけど、獅子島さんに関してはいつまた追い出すというかわからない。




(それでも、瑞希お兄ちゃんが私を構うから・・・・彼らも親切にしてくれるのかな・・・?)




最初は複雑だったけど、最近はそれでもいいと思う。

瑞希お兄ちゃんのおまけだとしても、嬉しかった。






「・・・それだけ、瑞希お兄ちゃんは好かれてるんだよね。」






パイプいすに腰掛け、眠っている彼をのぞき込む。

カーテンが敷かれた部屋を、蛍光灯が照らしている。

もう少し待てば、太陽が出てくるだろう。





「瑞希お兄ちゃん・・・・」

「スー・・・・・」





寝ている彼は、眠れる森の王子様。

2人きりの空間にドキドキする。

真夜中ということで、余計に自分の心臓の音がよく聞こえた。

口紅なんてつけてないはずの赤い唇を見ながら思う。






(この唇と、私はキスしたんだ・・・)



「キス、されたんだ・・・・・・・・・・」






つぶやいて、思い出して、顔が熱くなる。





(瑞希お兄ちゃん・・・・!)





もっと近くで見たくて、顔を寄せる。

起きる気配がない。

それをいいことに、顔を近づける。

その動作に合わせ、私の口元のバンダナが彼の顔に触れる。






「ふにゅ・・・・・?」

「っ!?」

(起こした――――――――――!?)






慌てて身を起こせば、彼は顔をかいてからまた寝始める。

起きなかった。





(危ない、危ない。)



気をつけなきゃ。





(バンダナは邪魔だわ。)





そっと、首の後ろに手を回してほどく。

ベットサイドに置いて、もう一度覗き込む。

瑞希お兄ちゃんへと前かがみになる。

気持ちよさそうに、彼は寝ている。




(かわいい・・・・)



可愛いもだけど。






(愛しい・・・・・・・)






そんな思いで、顔を近づける。