彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)





「やっぱ、凛を4代目にしてよかったぜ。」

「瑞希お兄ちゃん?」

「わかってねぇと思うけど、凛は人を惹きつける力があるな。」

「僕が?」

「自覚ないだろうけどな。」




そう言って彼は私の頭をなでる。




(人を惹きつけるって・・・)




もしそうなら。

瑞希お兄ちゃんの言う通りなら。






「それって・・・」

「ん?」

「瑞希お兄ちゃんも、入ってるんですか・・・?」





惹きつけられてる人の中に・・・?




私へと優しげな視線を向ける彼に、問いかけた時だった。







ピピピピピピ!





「あ。」

「凛の携帯じゃないか?」





私の携帯が鳴った。

それで瑞希お兄ちゃんの表情が変わる。





「伊織かもしれねぇ。早く出な。」

「え!?そ、そうですね・・・」




(くっそ~まだ返事聞いてないのにぃ~!)



〔★凛はガッカリしている★〕




質問の答えが聞けないまま、しぶしぶ電話に出る。






「もしもし。」

〈4号だ。〉





相手は、瑞希お兄ちゃんの予想通りの人。

今だに、しっかりと役をこなしている。



〔★徹底されていた★〕




(相手が設定を守っているなら、私もそれに合わせないといけないよね・・・?)



「お疲れ様です、4号さん。残業は終わったんですか?」

〈自分の心配だけしていろ。〉




こちらも、私の質問には答えてくれない獅子島さん。

代わりに聞かれた。





〈凛道、まだ蛇塚のマンションにいるな?〉

「ええ・・・瑞希お兄ちゃん達の携帯とお財布を回収したので、これから帰ります。」

〈ちょうどいい。今から1分後、15分ほどそこが停電になる。〉

「なんでそうなるんですか!?」

〈電気と一緒に防犯カメラも止まる。その間に階段で降りて逃げろ。15分だぞ。〉

「ええ!?ちょっと、獅子島さん!?」

〈4号だ。瑞希にもメールしてある。携帯を開かせろ。切るぞ。〉

「あ・・・」





そう言って、私の返事も聞かずに切ってしまった4号さん。

ツーツーという音が、むなしく響く。





(なにがどうしてそうなったのか・・・説明もなし・・・?)





〔★一方的な宣言だった★〕