私がスカイプを切ったことで、完全に静かになった。
長く感じる無の時間。
それを終わらせたのはあの方だった。
「帰るか。」
「瑞希お兄ちゃん!?」
絶対無二の愛しい人。
低い声で言うと、私の肩を叩きながら言う。
「迎えに来てもらったから、帰らなきゃな。」
「は、はい!」
瑞希お兄ちゃんがそう言うなら、従うしかないでしょう!
ウキウキ気分で、並んで歩こうとしたら―――――
「ま、待て!」
「か、簡単に逃がすかよ!」
それに反対する声が上がる。
「こんだけ無茶して、なに言ってんだ!?」
「馬鹿にしてんのかよ!?」
ドアの近くにいた敵達が、そう言ってゆく手を、はばんだが。
「逃げれると、思って――――――」
「誰が逃げるだぁ?」
そんな敵に、ドスの利いた声がかかる。
「帰るんだよ。」
冷たい声で瑞希お兄ちゃんが告げる。
「俺は帰るって言ってんだよ。邪魔して寿命縮めたいか・・・?」
「「「ひっ!?」」」
「瑞希お兄ちゃん。」
「体は、もう動く・・・オメーらで試してやろうか?」
そう言って、ボキッと拳をならす愛しいお方。
いつもとは違う、冷たい表情で言い放つ。
静かに怒る獅子島さんとは、違う迫力があった。
「どけ。」
「「「うっ!」」」
瑞希お兄ちゃんの言葉で、敵が通り道を作った。
誰も何も文句を言わない。
口を閉ざして視線を下げていた。
(すごい!言葉だけで、あんな・・・!)
敵を黙らせた!
倒しちゃってるよ!
(カッコいい!さらに好きになっちゃったよぉ~~~!!)
〔★惚れ直してばかりだ★〕
「行くぞ、4代目。」
「は、はい!瑞希お兄ちゃん!」
彼の呼びかけに答えれば、少しだけ笑ってくれた。
微笑って言うのかな?
そんな瑞希お兄ちゃんも素敵!
(いつもよりカッコよさが増してて、私のハートが打ち抜かれそう!)
ズダーン!!
「・・・・・・・・・・・・はい?」
「凛!?」
「瑞希さん!?」
「凛さん!?」
見つめ合っていたら、2人の間を何かが通過した。
「え・・・?」
通った場所を見れば、壁に穴が開いてる。
「・・・・・・・・・え?」
ん?
おかしいな?
こんな穴、あったっけ??
「あーはっはっはっはっ!!今のは、お前らの運がよかっただけだぜ、凛道!?」
「なっ!?」
思わず、穴の開いた壁とは反対側を見る。
「蛇塚!?」
「次は・・・・あてるっ・・・・!!」
そう言いながら、片手で何かを構えてる。
「え・・・・?それ・・・・?」
「ふっははははは!ヤクザもんには、必須アイテムよ・・・・!」
「ピストル?」
拳銃でした。
〔★違った意味で、打ち抜かれた★〕


