〈なんだコラ!?見せつける気か!?自慢してんのか!?クソちんちくりん!?〉
これに、画面の中の黒子ファイブの皆さんがニヤニヤしてる。
田渕の滑舌が良いのは、哀れな男の声を聞くために、百鬼が首を絞める力を抜いているからだろう。
「・・・。」
迷惑なヤクザを見る。
〈見せもんじゃねぇぞコラ!瑞希の体に触りやがって!エロいこと考えてんだろう!?〉
「・・・。」
本当にうるさい。
〈ああ!?なに黙ってる!?オメーも、瑞希も、このま―――――――――〉
ブッ!
「あ。」
伸ばした指で、ボタンを押す。
それで電源の落ちる音と、間の抜けるような瑞希お兄ちゃんの声がした。
「えっ!?凛さん!?」
「電源落した!?」
「なんで!?」
「・・・・・つい、うるさくて。」
「「「「「オイ!?」」」」」
〔★凛は映像を止めた★〕
「うるさいって、おいおい!」
「普通切っちゃうか、凛!?」
「うはははは!しかも、会話の途中やないかーい!?」
「え?ダメでした?円城寺君、カンナさん、ヤマト?」
「相手はヤクザですよ、凛さん!?」
「じゃあつけます。」
「「「「「「え?」」」」」」
プっ!
〔★凛は再起動させた★〕
よくないと言われたら、直すしかないでしょう。
だから、電源をもう一度つけた。
つけたんだけど・・・・
〈ぶはははは!わーはははは!凛助め!マジで切りやがったぞ!〉
〈きゃははは!可愛いわぁ~凛ちゃん!あの不安そうな目をしながら消しちゃう姿!いいわぁ~!〉
〈ははは!ヤクザの会話聞かずにきるとか、凛たん、天然モード全開だぜ~!〉
〈やれやれ。見せる相手がいないのはつまらんが、じわじわと苦しんでもらおう。〉
〈くっ!貴様ら!どういう教育をして――――〉
〈貴様には教育が必要そうだな、田渕組長・・・!?さて、この調子で吸える呼吸を少なく―――――――〉
ブッ!
「あ。」
「凛・・・」
もう一度、ボタンを押す。
電源が落ちる音と、誰かの間抜けな声と、瑞希お兄ちゃんの声がした。
「凛・・・・」
「・・・。」
無言で見つめ合う私と瑞希お兄ちゃん。
私を見ながら瑞希お兄ちゃんが聞いてきた。
「・・・なんで、消しちゃったかな・・・?」
「聞いたらいけないことを・・・・聞いた気がしまして・・・・・・」
〔★凛は映像をキャンセルした★〕


