みんなの奮闘(ふんとう)もあって、状況は私達へと有利になる。
その様子に、画面の中の人がうるさく騒ぐ。
〈なにしてる!?そんなチビ共相手に本気出せ!〉
「田渕・・・!」
そう言ったのは、おヤクザさん。
イライラした声で、画面の中から怒鳴りつける。
〈早くガキ共を、瑞希を捕まえろ!〉
「あなたもしつこいですね!?」
〈黙れ、ちんちくりん!貴様・・・このままで済むと思うなよ!?〉
〈お、親父さん!〉
〈なにが瑞希の弟だ!瑞希に弟はいない。俺をだませると思うなよ!だがそれは、どうでもいい!〉
〈社長!〉
〈凛道蓮・・・貴様は俺を本気で怒らせた。これからの人生、終わったと思え。〉
〈組長!〉
〈必ず、見つけ出して殺し、貴様を瑞希の目の前でブチ殺――――――――――〉
〈田渕組長ぉ!!〉
〈うるせぇ!さっきからなんだ!?〉
田渕の会話に、絶え間なく彼を呼びかける部下らしい男達の声。
それに目を吊り上げた田渕が反応すれば―――――――――――
〈活動停止のお知らせだろう?〉
今までとは違う、落ち着いた返事が返ってきた。
怒る組長の背後に、なにかが映った。
(え?今、なにかが動いて―――――――?)
思わず、体が固まる。
〈なっ!?〉
それは田渕組長も同じ。
目を見開き、自分の体を後ろに向けようとしたけど・・・・
〈ぐえ!?〉
振り返れずに、固まる。
私達に顔を向けたまま、変な声を出して止まった。
〈わははははははは!〉
代わりに、楽しくてしょうがないという感じの声が響く。
スカイプから響くのは、聞き覚えのある声。
(まさか、これって、嘘・・・・!?)
聞こえるはずのない声、いるはずのない存在。
「も、百鬼さん!?」
〈わははははははは!り~んすけぇ~!!〉
〈ぐええ・・・!?〉
組長の背後から、ヌッとあらわれたのは、田渕の首を絞める太い腕。
多分、百鬼さんの腕だと思う。
(絶対、百鬼だ・・・・!)
というか、あんな笑い方する人は他にいない!!
(私のこと、『凛助』って呼んだし!)
〔★決め手はそこだ★〕


