瑞希お兄ちゃんの体の陰から、そっと蛇塚を見る。
彼は、ゴミ箱から出した茶封筒を見ながら泣いていた。
正確には、泣きそうな顔だったけど。
「お・・・俺のゲーム・・・!あんなに楽しみにしていたのが・・・!」
「へ、蛇塚さん、しっかり!」
「だめだ!魂抜けちまってる!」
「蛇塚さんが大のゲーム好きだってのを知った上で、やりやがったな!?」
「こんのぉ~俺のゲーム返せ!」
「ゲームじゃないよ。」
こっちを見ながら苦情を言う蛇塚の仲間に、意地悪く、にやりと笑いながら答えた。
「それ、蛇塚君のゲームじゃないです。」
「え!?」
「どういうことだ、凛?」
瑞希お兄ちゃんの問いに合わせ、彼の体の陰から、顔の半分だけを出すようなポーズで蛇塚に言った。
「本物は・・・明日の朝の到着・・・それは不法投棄されていた全然違うゲームです。」
「はあああああああああ!?違うの!?」
「クスクス・・・僕、一言も幽霊ウオッチゲームって言ってませんよ?どうです?勘違いした上に、大事な物を失う体験をした気分は?」
「この野郎ぉぉぉぉぉ!!」
〔★よくなさそうだ★〕
いっぱいくわせた相手に、笑顔で報告。
「ちなみに、これ、僕の先輩の作戦です。」
「あいつか・・・」
「誰だよ!?てめ、殺す!よくもぉ~~~~!」
意味のわかった瑞希お兄ちゃんがぼやけば、蛇塚が狂ったように叫ぶ。
ネタバレしたとたん、あんなに大事そうに持っていた茶封筒を投げた。
「よくも!よくも、騙しやがったなぁ~!?」
「うはははは!なにゆーとんや!?はやとちりで、だまされるのが悪いんやんけー!?」
「きゃはは!そうだぜ~中身も見ないでさ~凛最高♪」
「さすが凛さんだぜ!ジャック・フロストな漢だぜ!!」
「人としてはゲスいけどなー?」
凛の挑発に、ヤマト達仲間がノリノリになる。
「ガチでムカつくぞテメーらぁ~!?特にがきんちょがっ!」
それでさらに頬を染めながらも、私に向かって蛇塚は言った。


