彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)





瑞希お兄ちゃんの体の陰から、そっと蛇塚を見る。

彼は、ゴミ箱から出した茶封筒を見ながら泣いていた。

正確には、泣きそうな顔だったけど。





「お・・・俺のゲーム・・・!あんなに楽しみにしていたのが・・・!」

「へ、蛇塚さん、しっかり!」

「だめだ!魂抜けちまってる!」

「蛇塚さんが大のゲーム好きだってのを知った上で、やりやがったな!?」

「こんのぉ~俺のゲーム返せ!」


「ゲームじゃないよ。」




こっちを見ながら苦情を言う蛇塚の仲間に、意地悪く、にやりと笑いながら答えた。





「それ、蛇塚君のゲームじゃないです。」

「え!?」

「どういうことだ、凛?」





瑞希お兄ちゃんの問いに合わせ、彼の体の陰から、顔の半分だけを出すようなポーズで蛇塚に言った。





「本物は・・・明日の朝の到着・・・それは不法投棄されていた全然違うゲームです。」

「はあああああああああ!?違うの!?」

「クスクス・・・僕、一言も幽霊ウオッチゲームって言ってませんよ?どうです?勘違いした上に、大事な物を失う体験をした気分は?」


「この野郎ぉぉぉぉぉ!!」




〔★よくなさそうだ★〕





いっぱいくわせた相手に、笑顔で報告。



「ちなみに、これ、僕の先輩の作戦です。」

「あいつか・・・」

「誰だよ!?てめ、殺す!よくもぉ~~~~!」



意味のわかった瑞希お兄ちゃんがぼやけば、蛇塚が狂ったように叫ぶ。

ネタバレしたとたん、あんなに大事そうに持っていた茶封筒を投げた。



「よくも!よくも、騙しやがったなぁ~!?」


「うはははは!なにゆーとんや!?はやとちりで、だまされるのが悪いんやんけー!?」

「きゃはは!そうだぜ~中身も見ないでさ~凛最高♪」

「さすが凛さんだぜ!ジャック・フロストな漢だぜ!!」

「人としてはゲスいけどなー?」



凛の挑発に、ヤマト達仲間がノリノリになる。





「ガチでムカつくぞテメーらぁ~!?特にがきんちょがっ!」





それでさらに頬を染めながらも、私に向かって蛇塚は言った。