彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




〈俺達初代は4代目メンバーに対して、やってやれるだけのことはした。捕まったのも瑞希の自己責任。死人は出すなよ。〉

「それはそうですけど!」


(なんか冷たい!)




仮にも、瑞希お兄ちゃんの親友でしょう!?

視えない相手に代わり、側にいる相手に目だけ訴える。

顔を寄せて一緒に話を聞いていた円城寺君が、切れ顔で私の電話をにらんでる。

ヤマトもヤマトで、指でバッテンを作ってニヤニヤしていた。

たぶん、苦笑いなのだろう。

そう言う周囲の反応もあって聞いた。




「獅子島さん、瑞希お兄ちゃんこと、どうでもいいんですか!?」

〈何度も言うが、捕まった瑞希が悪い。自力で生還した分、お前の方がマシだな、凛道。褒めてやろう。〉

「嬉しくないです!獅子島さん、ひど―――――――!」

〈ほぉ、文句でもあるのか?〉

「文句というか、僕はただ!」

〈烈司辺りに言わせれば、お前達を信じてやってるんだ。期待に応えられると思って、通信を切るだけだ。〉

「え?僕らに期待・・・?」




ひどい言葉の中に現れた、優しい単語。

獅子島さんから、そんな言葉が出るとは思っていなかった。

普段がひどいだけに、すごく敏感に反応してしまった。




「獅子島さんが、僕たちに期待してるとおっしゃるんですか・・・?」

〈当たり前だ。皇助も、モニカも、この俺でさえ、出来ると思っている。それでもまだ、俺の声を聞いていたいか?心細いか?〉

「獅子島さん・・・」

〈どうなんだ?4代目龍星軍総長、凛道蓮?〉




挑発するような、背中を押すような言葉。

やっぱりこの人は、ひどくて、怖いけど―――――――――――





「ありません。」



(本当にひどい人なら、ここまで協力してくれないよね・・・・?)



〈ならば、お前達の龍星軍ぶり、見せてもらおうじゃないか?〉





そこまで、そこまで言われるなら、信じてくれてるなら。





「わかりました。俺は、俺達は、必ずあなたのご期待に添えます。」



(そう言うしかないじゃない?)





そんな思いで答えれば、電話の相手が静かに言った。