彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




獅子島さんの指示を受け、蛇塚のマンションの前へと来ていた。




「うはははは!でかいのぉ~!?」

「やっぱ、噂はマジかー・・・」

「ああ、金持ちのガキらしいのも本当だな。」

「敵に感心してんじゃねぇぞ、秀、悠斗!瑞希さんを救い出すことにだけ専念しろ!」

「だったら、オメーも静かにしやがれ大河!」


(ここに、瑞希お兄ちゃんが・・・)




立派な建物だけど、ボスの住処と思えば、毒々しさだけが増す。

そんな私の耳に、獅子島さんの声が響く。






〈凛道、作戦通りに行けよ?〉


「本当にうまくいくんですか?」





荷物を持ちながら聞く。

これに電話口の相手が言う。





〈俺達のプランに不満があるか・・・!?〉

「ないです。」



〔★伊織の威嚇(いかく)、凛は笑顔で固まった★〕





(ないけど、そうそう上手くいくのかなぁ~?)




そんな思いで、マンションの前にいたら、カンナさんが叫んだ。








「おい!マジで来たぞ!」

「え!?あ、本当だ・・・・」





カンナさんの言葉で、そちらを見る。





(獅子島さんの言う通りだった!)



「みんな、作戦通りで頼むよ!」

「おう!」

「任せろ!」

「わーてんだよ!」

「わかってるって~」

「うはははは!」




答えて、備える仲間達にホッとする。

さっき言われた作戦を、もう一度思い出した。








〈凛道、蛇塚の住む赤坂マンションは、毎日決まった時間にジョギングして帰ってくるマダムが住んでいる。〉

「ジョギングですか?」

〈夜の決まった時間に、マンションを出入りしている。お前達はそれを利用しろ。〉

「え!?無関係の人を巻き込むんですか?」

〈巻き込むのではなく、こちらへと『自主的』にかかわらせる。いいか、まずは~〉




獅子島さんに言われた通り、持参した段ボールをみんなで持った。

6人でしか運べないような大きな荷物を抱える。



「おい、来たぞ!」

「凛、頼むぜ?」

「うん、任せて下さい!」



秀君の合図と、カンナさんの言葉で私もお芝居をスタートさせた。