「な~に今さら驚いてんだよ?テメーの立ち位置もままならない、自分で考えて動けない奴らを、いつまでも可児が面倒見るわけないだろう?」
「大きなこと言うじゃねぇか、瑞希ちゃんよ?あのガキんちょ、廃品回収のバイトでもしてんのかよ?くせーセリフが似合う堅物硬派のどこに再利用があるってんだ?」
「・・・可児が俺と一緒に捕まった理由、わかってないのか?」
「はあ!?お前助けるためだろうが!?馬鹿じゃねぇの、メス顔が!」
「へっ!そこが、オメーと凛の違いだ。」
「なんだと!?」
「可児は、凛が俺のことを大事にしてるって知ってる。その俺がピンチになったから助けた。凛を悲しませたくないって、自分で考えて行動したんだ。」
「だからなんだってだよ?」
「お前には無理だ、蛇塚菊千代。」
どこまでこいつが、俺の言葉を理解する。
はなから期待しないで、言うだけ言っておいた。
「お前は、力と恐怖で仲間をまとめてる。間違っちゃいねぇが、それはオメーが怖いから仲間が従ってるだけだ。蛇塚菊千代が好きだからって、純粋に慕ってるわけじゃない。」
「はあ!?あんた、俺相手に、道徳の授業がしてーのか?」
「ツレにも仲間にも好かれない奴は、最後は1人になる。それはそいつが、自分以外の誰かを大事にしないからだ。」
「へっ!それで正義のヒーロー気取りで、可児を助けたのか!?けどね、瑞希ちゃん、凛道は俺らの獲物を横取りしたんだぜ?可児へのヤキ入れが済まないうちに、勝手に連れ出し―――――」
「力づくで止めろよ。」
ネチネチ言いはじた蛇塚に言った。
「可児が族抜けのリンチを受けてるのは知ってんだよ。」
「だから何だよ!?」
「知ってるって、言ってんだろうぉ・・・!?」
「うっ・・・!?」
メンチを切っていえば、そのまま口を閉ざす蛇塚。
黙らせたところ、どうしようもない大馬鹿に、こちらの考えを親切に教えてやった。


