彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「こいつ、前からムカついてたんです。」

「いなくなって、せいせいしたし!」

「1人だけ妙に熱血で、そのテンションにはついてけなかったんすよ!」

「実際、迷惑だったもんな?」




その話に、可児は何も言わない。

黙ったまま、表情も変えずに蛇塚を見ている。

言い返してもいいことを言っているのに、言わない。

なにも、言わない。




(いや、言おうとしてないんだ。)




悔しさや虚しさ、信じていて裏切られた現実を、こいつは受け入れたんだ。






「はは!そういうことかー?」





呆れる思いで笑えば、上手く声が出た。




〈瑞希!?〉

「声が戻ったのかよ!?」

「凛の気持ちがわかったぜ、可児。」

「え?」




俺の復活に驚く外野。

そいつらを無視して、俺は縛られている『後輩』に言った。




「現役離れてずいぶん経つが・・・凛の考えは正しいぜ、可児。お前をSHIELDから引き抜いて正解だ。」

「はあっ!?引き抜いただと!?」




驚く蛇塚や、元SHIELD達を見ながら言った。



「そうだ。引き離したって言ってもいい。栄養のない空っぽの土の中にいたんじゃ、綺麗な花も咲かないだろう?」

「俺が空っぽだって言いたいのか・・・!?」

「実際そうだろう?蛇塚、オメーらは可児の価値をわかっちゃいない。」

「価値!?」

「お、俺の価値!?」

「そうだ。」




戸惑う敵と可児に告げる。




「凛は、可児の良さをわかったから、オメーらが可児を大事に扱わないことに腹を立ててたんだ。お前らは可児を、邪魔者として、追い出したつもりでいるみてぇーだが、逆だ。」


「「「え?」」」



「見捨てられたのはオメーらだ!お前らSHIELDは、可児に捨てられたんだよ。」





俺の言葉に、当たり前の事実に、あいつらは固まっていた。

平気そうにしてるのは、しかめっ面になった蛇塚ぐらいだ。

その様子がおかしくて、小馬鹿にする意味で笑いながら言った。