彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)





「そこにいるんだろう?」

〈焦んないでよ。受けてくれるの?〉

「現物を見てからだ。」

〈はいはい、ほら!〉




ふてくされたように言うと、画面が動く。




「瑞希。」





目に飛び込んできたのは、両手両足を縛られている愛しい者。

口は薄く開き、目も半分までしかあいてない。

ぐったりとしたその体を、男2人が抱えていたが。





「なにしてる?」





その姿に、田淵の顔がゆがむ。






「おい、誰が瑞希にベタベタ触っていいって言った・・・!?」

〈え!?〉

〈お、俺らスか・・・!?〉



「他に誰がいるっ!?とっとと瑞希から離れやがれクソガキ埋めるぞっ!!?」




〈〈ひっ!?〉〉




巻き舌で言った田渕に、同時に叫んで離れる若者二人。

恐怖で瑞希から手を離す。

それで、ポフンと瑞希の体がベットに沈んではねた。




〈ちょっと、おじさん!いきなり大声は~〉




これに蛇塚が苦笑いでなだめる。

しかし、肝心のおじさんはなごまない。

冷淡な目をギロッとさせながら、乱暴な口調で蛇塚に怒鳴る。




「菊千代っ!テメー瑞希に何しやがった!?マグロみてぇーに動かねぇぞ!?電源落ちてんじゃねぇか!?」

〈いや、暴れるから薬嗅がせただけだって!〉

「ざけんなっ!後遺症残ったらどうすんだ!俺のもんだぞ!?」

〈ごめんって、悪かったよ!で?どーすんの?いる?〉

「ガキっ・・・!大の大人に向かって、あんだその口の利き方はっ!!?」




ドンと、怒りに任せて机を叩けば、パソコンがカタカタと揺れる。

側にいる子分達は、固まったまま動かない。

下手に声をかければ、よくないことになるとわかっているからだ。





〈なんだよ、文句あんのかよ?〉





怒り狂うヤクザに、今度はヤンキーが不機嫌そうにつぶやく。