彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




ブレーキとエンジンを止めたところで、その報告を獅子島さんにする。




「獅子島さん、止めました。」

〈ご苦労。その辺りに、アイテムがあるはずだ。〉


「はあ?アイテム!?」

〈そうだ。一部を、凛道の単車に積んでおいた。〉


「僕の知らない間に何してるんですか!?」

〈そう喜ぶな。まさかとは思うが、その姿で乗り込む気だったか?〉


「は?まぁ、そうでしたが・・・」





乗り込むも何も、龍星軍として瑞希お兄ちゃんを助けに行く。




(大体、特攻服渡してきたじゃんか?)





そう思って返事すれば獅子島さんは言う。




〈愚かな。それだとすぐに、サツにパクられるぞ?〉

「そうセッティングしたの先輩方でしょう!?」



〔★無責任だった★〕




私の正論を気にすることなく、伊織は鼻で笑いながら言った。



〈やれやれ、考えが甘い。これからお前達が乗り込むのは、セキュリティー万全の高級マンションだ。〉

「高級マンション!?」

(そんなところに、誘拐されてたの!?)


「おい、高級マンションがどうしたんだよ、凛?」

「まさか、そこに瑞希さんが!?」

「そうみたいだよ、円城寺君!獅子島さん、そんなところにこんな格好で入れば、即通報されてしまいますよ!?」

〈逮捕だ、馬鹿者。だから、知恵を授けようというのだ。今から言うことをよく聞け。実行しろ。失敗は許さん。いいな?〉

「一度に全部言い切りましたね!?」



つくづく、無駄のない人だと思いつつも不安になる。




(私のバイクに、何を入れたんだろう・・・?)




Gとか入ってたら嫌だと思う。

ホントどうやって、ゴキブリ集めたんだろうー?




(というか、こんな廃墟みたいなアパートに、どんなアイテムがあるって言うの・・・?)




草ぼうぼうの駐車場には、壊れた自転車や粗大ごみが放置されている。




(どうやって、瑞希お兄ちゃんを助けようというの?)




彼が助かるなら何でもするけど、出来る範囲の作戦であってほしいと願った。