走りながら、俺に気遣いの声をかける可児。
「よぉ、真田さんよ!生きてんのか!?平気か!?あいつら、何しやがったんだよ!?」
(俺が聞きてぇよ・・・)
「ファッションと見せかけて、スゲーマスクつけてると思えば、あんたに消火器を吹きかけてよ!消火器って、人間の命も消せるのか!?」
(だから、まだ死んでねぇー・・・!)
脈、確かめただろう!?
目の下も触ったよな!?
〔★心臓もだ★〕
「はぁ、はぁ、脈はまだある!けど、人形みてぇーに反応がねぇ・・・・くそ!病院に運んだ方がいいな!つーか、携帯、携帯!」
そう言って、可児が自分のズボンに手を入れた時。
キッキッー!!
ブレーキ音が響いた。
「うっ!?」
ドンっ!
「うおっおおおお!?」
(なに!?)
道の横から出てきた車が、可児ににぶつかる。
いや、ぶつかるじゃなくて――――――――
(あてた!?)
狙ったかのように、ほどよい速さであててきた。
「おわあ!?」
これを受け、可児が俺ごと倒れる。
「ぐお!」
(可児!?)
俺をかばうようにして倒れた。
「い、いててて!肩打った・・・!」
(当たり前だ!なに、俺なんかかばってる!?)
「さすが、可児良信。自分より他人を守って義理堅い。」
「なっ!?」
(蛇塚!?)
俺達が、相手を認識する前に、鉄パイプが可児に振り下ろされた。
ガキン!
「ぎゃっ!?」
「か・・・・!」
(可児!)
助けることもできず、可児がやられる姿を見るしかない俺。
「あれ?瑞希ちゃん、声が出るようになったの?」
「て・・・めぇ・・・・!?」
「じゃあ、もう少し、お薬飲もうね~?」
そう言って蛇塚が、俺の口に布を押し当てる。
「うっ・・・・!?」
それで今度こそ、俺の意識はなくなった。


