彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「はあ!?徒歩で、瑞希さんを誘拐!?」

「うはははは!小学生じゃのぉ~」

「いや、もはや幼児扱いじゃんか!?」

「真田先輩、よく逃げないな!?」

「馬鹿にしてんのかよ、オイ!?」


「逆だ、馬鹿共。そんなことがあるか。」

「獅子島さん!」



みんなの意見を否定して獅子島さんは言う。




「瑞希の強さをわかった上で、抵抗できな状態にしたのだろう。不意打ちであれ、薬をかがせれば簡単だ。」

「あ!?それなら、走ってでも連れて行けますね!?」

「そういうことだ、凛道。」



私の言葉にこちらをお見ながら獅子島さんもうなずく。




「このやり方・・・誘拐の実行と言う意味では、100%田渕組長は関わっておらん。関わってはおらんが―――」

「ええ!?そうなですか!?わかるんですか!?」

「当たり前だ。ただし、田淵組長と利害関係が一致したバカが、関わっているのは間違いないだろう。」


「え・・・・!?」

(利害関係の一致した・・・・!?)




「凛道。」

「はい・・・」


「どうする?」




無表情の先輩が、にやりと笑う。

私を試すかのような挑発的な笑み。


だから私は・・・・『俺』としては答えた。





「どうもしません。俺の、俺らの大事な瑞希さんを奪ったことには変わりない。」




そう、この気持ちは変わらないから。




「返してもらう!あの人が大事な者だから!!」

「ふん・・・少しはましな面になったじゃないか。行って来い。」


「いってきます。」




そう伝えて、初代副総長に背を向ける。

振り返った先には、真面目な顔で私を見る仲間。

約一名、ニヤニヤしている関西人がいたがスルーした。

わざとではなく、普段からそうなのだとわかり始めていたから。

だから、気にせず口火を切った。





「聞いての通りだ。」




彼らに向けて、私は告げる。




「相手は不明だが、ストーカーヤクザとつながってる。ストーカーとはいえ、ヤクザはヤクザ。親不幸はさせたくない。それでも、俺と一緒に来てくれるか?」




ファイナルアンサーで尋ねた。






「ざけんなよ、凛道。」







その返事は、意外と早かった。