彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「カンナ、やめろよ!」

「凛総長を離してやれ。」

「落ち着け!ヒスるな、ヒスるな!」

「うはははは!モテる子はつらいのぉ~」

「オメーも笑ってないで、止めるの手伝えラジオっ!」

「うははは!」



ラジオ呼ばわりする円城寺君に、笑うだけでイエスともノーとも言わなかったヤマト。

だけど、私とカンナさんの方へとやって来てくれた。

こうして、男4人がかりで助け出された私。





「うはははー大丈夫かいな?」

「おかげさまで・・・!」


「おい、そこまでにしろよ、ガキ共。」




ヤマトと言葉をかわした時、パンパンと言う手の叩く音が響く。



「獅子島さん・・・っ!」



鳴らしたのは眼鏡の先輩。

彼は椅子から立ち上がると、私の前まで来て言った。



「俺らはお前達らに腕力を貸さん。」

「腕力!?」

「あー・・・多分、戦闘に参加しないって意味だぜ。」



聞き返す私の耳元で、胸から手を離したカンナさんがささやく。




「これは、4代目である凛道蓮が始めたことだ。龍星軍総長として、見事初代総長を救って来い。」

「もちろんです・・・必ず、無傷で取り返します。」

「ならば、時間が勝負だ。すぐに迎え。携帯はつなげたままだぞ?」

「はい!今もバッチリ、通話中です。」

「なにかあれば、随時連絡する。それに・・・今すぐ単車で飛ばせば、案外追いつけるかもしれん。」

「え?どういうことですか?」

「瑞希につけた発信機なのだが・・・」




そう言って首だけでパソコンの方を見ながら、獅子島さんは言った。



「速度が、遅いのだ。」

「遅い?」

「車の速さでもなく、バイクの速さでもない。ましてや、自転車とも思えん。」

「え!?それじゃあ、まさか――――――!?」

「そうだな。」



来るまでも、バイクでも、自転車でもないなら。




「瑞希を捕らえた犯人は、徒歩で移動してる可能性が高い。」

「どんな誘拐ですよ!?」




〔★不愉快なのは間違いない★〕