彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




瑞希お兄ちゃんがいなくなった室内は、心なしか寂しい。

そのせいか、やけに他の人の声がよく響いた。



「宗方先輩、瑞希さん1人で行かせてよかったんすか?」

「円城寺君?」



そう語る声のトーンは、かなり低い。

瑞希お兄ちゃんがいなくなって、彼も寂しいのかな?と思ったけど、ちょっと違う。



(なんで、今にもケンカ売りそうな顔で烈司さんにつっかかってるの・・・・・?)



そうとしか言えない態度。

不満が満ちた顔で言う円城寺君に、タバコを口にくわえた烈司さんが言った。



「よかったとは言い切れねぇけど、瑞希も子供じゃない。」

「けど!田淵がただの不動産屋じゃないのは知ってるでしょう!?」

「円城寺、送って行ってやるから用意しろ。」

「宗方先輩!俺に瑞希さんのボディガードさせてください!」

「俺らや凛たんがいるからいらねぇ。」

「先輩方はともかく、誘拐されたボディーガードよりは役に立ちます!足手まといにはなりません!」

「自力で生還してんだから、そっちの方が評価できるぞ。」


「宗方先輩!」



「いい加減にしろ。」




食い下がる円城寺君に、低い声と鋭い目つきで烈司さんが言った。




「これは、瑞希の問題だ。凛たんは瑞希の後輩だ。龍星軍以外が、首突っ込んでんじゃねぇーぞ・・・・!?」

「うっ・・・!」




怖い顔で、反論できない台詞を吐く烈司さん。



「たくっ、俺じゃ話にならないなー?皇助、パス!オメーが円城寺送ってくれ。」

「わはははははは!あの世にか~!?」

「円城寺家に届けてくれ。」



そう言って、近くにあった雑誌を開く烈司さん。




「喧嘩すんなよ。」




完全に、その話は終わりだという態度で円城寺君から視線を逸らした。

これに言い足りない円城寺君は・・・・





「あん・・・だよ・・・・!?」

「え、円城寺君?」




グッ拳を握ると、烈司さんのいるテーブルに、バン!!と手をつきながら言った。








「関係あんだよ!!俺は・・・俺は龍星軍だからだっ!!」


「え!?」

(龍星軍だからって・・・・!?)





「どういうこと、円城寺君・・・?」

「凛道!」






烈司さんをにらんだまま、円城寺君が私の名を呼ぶ。





「オメーがそこまで頼むなら、俺も龍星軍メンバーになってやる!今日から、俺も龍星軍だっ!!」


「ええええ!?」

「龍星軍総長からの頼み、この場にいる全員が聞いただろう!俺もカンナに付き合って、やってやるよ!龍星軍!」

「え、円城寺君!?」





そう宣言する姿は、本気そのものだった。



〔★急展開である★〕