彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




安全が確保できたと同時に、運転手が私に向けて叫んだ。



「う、嘘ついたのかお前!?」

「そうだよ、ボケ!ガキにだまされてんじゃねぇぞ!!さっさと止めろ!」

「ええええ!?このクソガキ~!すんません!い、今、止めます!ア、アクセルは!?」

「馬鹿!ブレーキだろう!?落ち着け、オイ!」

「うわ、あ・あ・あ・あっ!!」

「止めろ止めろ!早くブレーキを!」

「なにしてんだー!?」


「あああああ!止まって止まって!」



キッキッキッキキィィィィィ!!




現実を目の当たりにした運転手が、ブレーキを踏むけど間に合わない。

慌てる男達をしり目に、シートベルトをした身体を前かがみにする。

受け身の姿勢で備える。




「早くしろ!早く早く!」

「ひええええ!?」

「も、もうダメだ!」

「ぶつかるー!!」





誰がどのセリフを言ったかわからない。

でも、最後に言った人の言葉通りになった。






ドーンっ!!


「「「「「「ひぎゃあああああああああ!!」」」」」」





車は、電柱へと激突した。



ガン!ドン!バーン!ドカドカ!



「・・・っ!?」





人間や物がぶつかり合う音。

私の体にも、人間がぶつかってきた。

そして、静かになった。





「う・・・・?」

(助かった・・・?)




私に覆いかぶさっている人間を退ける。

ひょこっと顔を出して、辺りを見渡す。

シートベルトをしていなかったせいで、両隣の2人は助手席と運転席の方に顔をツッこんでいた。

ぶつかった時の衝撃で、投げ出されたのだろう。


私に覆いかぶさっていた奴らも同じで、前へと投げ出された結果、私を下敷きにしたようだった。




(シートベルトしておいてよかった。)



〔★ありがたみを実感している★〕




(シートベルトもだけど、無理やり止めさせるのも、ブレーキを踏ませるのも普通にしても難しい。だから、なにかにぶつけさせて、止めさせるしかなかったんだけど・・・・)



「いいところに、電柱があってよかった。」



目隠ししながら、よさそうな場所を物色した。

瑞希お兄ちゃんと1度通ったことのある道ということもあって、何があるかは覚えていた。

それも、作戦成功の決め手になった。



「えへへへ~♪さすが、瑞希お兄ちゃん!また助けてもらっちゃった~」



〔★凛の生還、瑞希に感謝している★〕