安全が確保できたと同時に、運転手が私に向けて叫んだ。
「う、嘘ついたのかお前!?」
「そうだよ、ボケ!ガキにだまされてんじゃねぇぞ!!さっさと止めろ!」
「ええええ!?このクソガキ~!すんません!い、今、止めます!ア、アクセルは!?」
「馬鹿!ブレーキだろう!?落ち着け、オイ!」
「うわ、あ・あ・あ・あっ!!」
「止めろ止めろ!早くブレーキを!」
「なにしてんだー!?」
「あああああ!止まって止まって!」
キッキッキッキキィィィィィ!!
現実を目の当たりにした運転手が、ブレーキを踏むけど間に合わない。
慌てる男達をしり目に、シートベルトをした身体を前かがみにする。
受け身の姿勢で備える。
「早くしろ!早く早く!」
「ひええええ!?」
「も、もうダメだ!」
「ぶつかるー!!」
誰がどのセリフを言ったかわからない。
でも、最後に言った人の言葉通りになった。
ドーンっ!!
「「「「「「ひぎゃあああああああああ!!」」」」」」
車は、電柱へと激突した。
ガン!ドン!バーン!ドカドカ!
「・・・っ!?」
人間や物がぶつかり合う音。
私の体にも、人間がぶつかってきた。
そして、静かになった。
「う・・・・?」
(助かった・・・?)
私に覆いかぶさっている人間を退ける。
ひょこっと顔を出して、辺りを見渡す。
シートベルトをしていなかったせいで、両隣の2人は助手席と運転席の方に顔をツッこんでいた。
ぶつかった時の衝撃で、投げ出されたのだろう。
私に覆いかぶさっていた奴らも同じで、前へと投げ出された結果、私を下敷きにしたようだった。
(シートベルトしておいてよかった。)
〔★ありがたみを実感している★〕
(シートベルトもだけど、無理やり止めさせるのも、ブレーキを踏ませるのも普通にしても難しい。だから、なにかにぶつけさせて、止めさせるしかなかったんだけど・・・・)
「いいところに、電柱があってよかった。」
目隠ししながら、よさそうな場所を物色した。
瑞希お兄ちゃんと1度通ったことのある道ということもあって、何があるかは覚えていた。
それも、作戦成功の決め手になった。
「えへへへ~♪さすが、瑞希お兄ちゃん!また助けてもらっちゃった~」
〔★凛の生還、瑞希に感謝している★〕


