(とはいえ、この差し出し方は、対応に困るといいますか~)
照れる思いで声を出す。
「あの、瑞希お兄ちゃん、これ、このトマトは~」
「コラ、好き嫌いするな!」
私の言葉で、瑞希お兄ちゃんの口調が変わる。
今度は、怒った声。
同時に、唇に冷たい球体が強く触れる。
(怒られた!?嫌われる!?)
それで思わず、反射的に口を開けたらプチトマトが飛び込んできた。
「んんっ!?」
「やっと食べたな?何でも食べるんだぞ?」
そう言って笑うと、プチトマトを持っていた手で、おでこをつつかれた。
そして、何事もなかったように食べ始める瑞希お兄ちゃん。
「・・・!?」
これに赤い顔で固まる私と
「・・・!!」
みけんにしわを寄せた円城寺君と、
「・・・。」
あきれ顔のカンナさんが、瑞希お兄ちゃんを見つめる。
(い、今のって、今のって~~~~~!!)
「あーん♪じゃないっ!?」
「モ、モニカちゃん!?」
答えを言ったのは、美味しいご飯を作ってくれたシェフ。
その顔も、あぁ~ん!?だった。
〔★別名、メンチを切る、だ★〕
ぬくもる私とは違った意味で、きい~!と赤く叫びながら、モニカちゃんが言う。
「なにしてんのよ、みーちゃん!?あたしだって、凛ちゃんに食べさせてあげてないのにっ!!」
「何を言う、モニカ?瑞希は、お前が作った飯を凛道に喰わせてやってただけだろう?」
「わははははは!人間同士のあーん♪というより、ご主人様がペットにエサ食わせるよなもんだったぞー!?」
「瑞希~俺にもあーんしてみるか~?」
「誰がすっか、ボケ!野菜も食わさなきゃダメなんだよ!」
からかう烈司さんに、真顔で言う瑞希お兄ちゃん。
その表情で、彼は真面目に野菜を与えてくれたのだと思ったが・・・・
(・・・・・・・瑞希お兄ちゃんのばか・・・・・・)
いきなりこんなこと・・・!
心の準備もまだだったのに・・・・!
(天然すぎるにもほどがあるよっ♪)
むしろ、小悪魔でしょう!?
〔★どちらとも言えた★〕


