東山高校の側まで来たところで、一度バイクを止めた。
道の片側、車の邪魔にならないように、はしに寄せる。
下校時間前ということで、人通りはほとんどなかった。
そんな場所で、単車にまたがった状態で考えた。
(ん~このまま、学校の入り口まで行きたいけど・・・)
雑賀先生はともかく、刺又(さすまた)で襲ってきた先生に見つかるのも嫌だなぁ~と、思う。
怒られたり、学校はどうしたのかと聞かれると困る。
無免許で乗ってることも、バレたらヤバい。
〔★一番ヤバいのは性別だ★〕
早退して、バイクを走らせたかいあって、午後の授業終了までには間に合った。
(あとは、カンナさんを引きとめているヤマトと合流すればいい。)
凛道蓮用の携帯を出す。
そこには、追加された『ごじゅうあらしヤマト』のアドレスがある。
「でも・・・あれでよかったかな?」
いくら、早く仲直りしたいとはいえ、直接自分が行くのではなく、他人をかいしてカンナさんを呼び止めたこと。
(ますます、カンナさんに嫌われたらどうしよう・・・)
不安な気持ちではあったが、それを振り切るように電話をかけた。
さっきのやり取りを、ふり返りながら。
「ということでーわし、引き止めるように頼まれたんや!」
「そういうことかよ・・・!」
校門の外、関西男の話を聞きながら、爆裂弾のカンナはため息をつく。
「たくっ!凛の奴!自分が間に合いそうにないからって、テメーの問題に他人巻き込んでんじゃねぇぞ!」
凛ではなく、関西男がいた理由は、わかった。
あたしを呼び出したのも、凛じゃなかったとわかった。
〔★それはカンナの勘違いだ★〕


