彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「り、凛っ!」



うわずる声。

緊張を抑えながら、言葉を続ける。






「よっ・・・よく来たな!?」


(会いたかったぜ!!)





バッと、校門から飛びだす。

気恥ずかしさもあって顔が見れず、とりあえず、ブレザーのズボンが見えたので飛びついた。

地面に写っている影法師の本体へと抱き付く。






「凛!!」






その先に待つ、小動物なあいつに笑いかけた。

それで返ってきたのは――――――――





「うっはっはははは!おこんにちは~カンナちゃん!」


「って、誰だコラ――――――――――――――――――!?」






グラサンをかけた男の笑顔。

そう言った後で思い出す。




「あっ!?よく見れば、オメー!凛が連れて来た関西人じゃねぇーか!?」

「うはははは!覚えてもろうとってよかったわ~!ど~も、『いがらし』でーす!」

「『ごじゅうあらし』じゃなかったのかよ!?」

「おお、それも覚えとってくれたか!?うははははは!」


(どうなってんだ!?)


凛だと思ってきたら凛じゃない!



〔★詐欺にあった気分だ★〕




「おい、カンナ!ふざけんなよ!」




呆然とするあたしの後ろから、大河が文句を言いながら顔出す。




「凛道テメーも、ノコノコうちに来るとは~・・・って!?誰だテメー!?」

「うははははは!だれでしょうー!?」




ギョッとしながら、あたしと同じリアクションをする大河。



「あ!?お前、瑞希さんの店にいた、変な関西人じゃねぇーか!?」

「なに言うてんねーん!変わっとんのはお互い様や~ん!?瞬間湯沸かし器は~ん!?うはははは!」

「誰がお湯沸かしますだっ!?どーなってんだ、カンナ!?」

「あ、あたしに言われても~!」

「カンナ、大河!やっと追いついた!」

「無意味に喧嘩するなよ、お前ら!」

「悠斗!?秀!?」



混乱するあたしらのところへ、他の二人もやってきた。



「おい、凛道!アポなしでく・・・・・!?」

「凛道、いきなりきたら、トラブルに~・・・・!?」



そう言って、覗き込んできた悠斗と秀の表情が固まる。






「「って、誰ぇえぇぇぇぇええええ―――――――――――!!!?」」

「うはははは!そっちの2人が正解!わしも、自分ら知らへんしなー!」







馬鹿笑いする大男に、なんでこんなのと凛を間違えたのかと反省した。