廊下を走って、階段を駆け下りる。
一段飛ばしで降りてるのに、大河に追いつけない。
「あの野郎!どんだけ急ぎ足なんだよ!?」
下駄箱まで来た時、やっと大河の後ろ姿が見えた。
「大河!!待てコラっ!」
あたしの声に気づいて、大河が舌打ちをする。
止まることなく、外へと飛び出す。
その態度にムカつきながら、こっちの意見をぶつけた。
「この野郎!あたしへのアポイントメントだぞ!?横取りすんなっ!」
「うるせぇ!硬派のくせに、男引き込みやがって!?」
「あんだとー!?殺すぞっ!」
男子眼中なしのあたしに、ふぬけた暴言を吐くツレ。
(その言葉、セリフ、報復(ほうふく)されても文句はないよな・・・・!?)
そう判断して、一気に速度を上げて走る。
そして―――――――
「死ねボケ!!」
カーン!
「いてっ!?」
持っていたスマホケースを、大河の頭にぶつけてやった。
〔★振りかぶって投げた★〕
命中したスマホケース。
おかげで大河の体が一時停止する。
そこを狙って追い越した。
「ざまーみろ、ばーか!」
「っ!?こ、この馬鹿女!」
それで大河が追いかけてきたが、今さら遅い。
犠牲になったスマホケースのため、あたしは校門へ向かう。
(凛!待ってろ、凛!)
今行くから!
(そんでもって、ちゃんと話して、凛に―――――――――)
言わねぇと!
(謝らねぇと・・・・!)
あたしの目から校門には、誰もいない。
けど、人型の影が、うっすらとコンクリートの地面に映ってる。
少ない太陽の光で、長くなった影法師。
あたしの待ち人。


