彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「カンナさん、なんで・・・・?」





あたしに、聞いてくることしかしなかった凛。

普通なら、ののしるなり、殴るろうとするそぶりぐらいするのに。

あたしが叩いた男は、どちらにも当てはまらなかった。



(捨てられた子犬か、子猫か・・・マジで小動物だわ・・・・)



あたしを怒るんじゃなくて、なぜ叩いたの?と聞くだけだった。




(なんだよあれ!?マジで軟弱だろう、ばかが!な~にが、『なんで?』だよ?それでも男かよ・・・!?)




ムカムカして、頭にきてるはずなのに。







―僕、カンナさん大好きだよ―

―カンナさんに手を出すな!―

―カンナさん、カンナさん!―

―カンナさんが友達で、僕よかった。―





(あいつ・・・・・・怒ってるかな。)




凛を叩いて別れてから、凛のことばかり思い出す。

ガキみたいに、あたしのことを呼んで、好きだ好きだという無邪気な姿。



(小動物じゃなくて、『子供』じゃんか・・・)



悪い意味でそう思うんじゃない。

本当に、純粋な意味で子供だと思う。




(ひねくれてれば、なくなっちまう・・・純真な部分が、凛には残ってる・・・)




だから、凛はあたしを怒らなかったのかもしれない。

邪心も何もなく、あたしを友達と思っていたから、あたしがしたことが理解できてないんだろう。



(あたしの怒りにも、疑問で返してきたんだ・・・・・・!!)







「いてぇんだよ・・・・」


「え?カンナ、どこか悪いのか!?」

「だから、そんなに顔色悪いのかよ?」

「・・・・うるせー・・・・」




男友達の言葉で我に返る。



「カンナ!?頭でも痛いのか!?」

「あるいは、生理痛~?」

「しつけぇぞ、悠斗、秀!なんでもねぇーよ!」



寄ってくる仲間を手で追い払う。

悠斗たちから離れ、窓際に頬杖つきながら思う。