彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




晴れていた空に、ぶ厚い雲が増えていく。

おかげで、天気だけでなく、こっちの気持ちまで悪くなる。




(めんどくせー・・・サボッちまおうかな・・・)




残りわずかの休み時間。

この後の授業を受ける気になれず、あたし、高千穂カンナはため息をつく。

そんなあたしに、側で雑誌を見ていたツレ達が声をかけてきた。



「カンナー!なに考え込んでんだよ?」

「今朝からずっとじゃねぇ?らしくねーぞ?」


「うるせぇよ、悠斗、秀!ほっとけ!」




そうは言ったが、今のあたしが、あたしらくしないのは自覚している。

原因もわかってた。





(それというのも、凛の野郎が・・・・・・・)




数か月前、凛道蓮と言うガキに出会った。

割愛するけど、あたしを助け、大河を助け、乱世状態のヤンキー世界を救ってくれた。

その後、凛道蓮は・・・あたしがあこがれる龍星軍の総長になった。

聞けばそいつ、初代総長の真田瑞希さんの弟らしい。

苗字は違うが、そこは家庭事情だろう。



〔★それ以上の事情だ★〕




ハッキリ言って、凛のこと、嫌いじゃない。

時々、くせぇセリフを吐くが、良い奴だ。

面白いし、可愛いし、男前。




(あたしが見てきた男達とは違う・・・)




一緒につるんでる大河とも、秀とも、悠斗とも違う。



(よくわからねぇけど、凛は別格。あいつだけは、他のオスとは違うと思ってたけど―――――――)





―カンナさん、龍星軍に入ってくれませんか?―





「馬鹿野郎・・・・!」


(なにが、『入ってくれ』だっ!!?)






よみがえる凛の言葉。

最後に交わした会話は、本当に最悪だった。