彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「そうやろう!?これ、お返しせんわけにはいかんやろう?なんなら、手伝ったろかー!?」

「いいです!やめてください!あと、大声出さないで!見つかります!」

「いや~すまんすまん!声がデカいのは生まれつきでのぉー!うはははは!」

「言ってる側から、お静かに!」




にぎやかな男子にハラハラさせられる。

そこへさらに、驚かせるようなことを言ってきた。







「なんや、えらい守りに入ってるなー自分!?龍星軍の総長の時は、えらいイケイケやったやんか~!?」

「・・・・・・・・・・・・え?」





龍星軍の総長の時は?





「わしてっきり、そのノリでどんでん返しするんやないか、思っとったが~」



そのノリでって・・・!?




(それって、私が龍星軍の総長だとー・・・・!?)




「ありゃ!?急にシリアス顔して、などないしたんや??」

「どないしたじゃないですよ。」






この男、今。

たった今。

おかしなことを言ったよね?






「あの・・・なんで、龍星軍の総長の話が出てくるんですか?」

「なんでって、自分のことやん?凛道蓮ってペンネームで、暴走族の頭しとるやないか?」




まるで。

世間話でもするように。

軽い口調で言ってくる関西人。





嘘でしょ?


私が龍星軍の4代目総長だと・・・





(バレて・・・・・!?)





途端に、背筋がゾッとする。

その事実を否定したくて言った。




「やめてください!!私は、私は、凛道蓮という人じゃないです!」

「しー!声が大きいやん!?静かにせぇ言うたんは、自分やろう、蓮君!?」

「あなたも声が大きいですよ!ち、違います!違います!私は、菅原凛です。」

「せやから、わかってるわ。『凛道蓮』であり、『菅原凛』やろう?」

「違います!」

「そーゆたかて、そうやんか?なんで、否定すんねん??」




不思議そうに言う相手に、笑いたくなる。





「君、凛道蓮でもあるやん?」

(なんで・・・・!?)




なんで、こうなるの?




(いじめの再発だけでも嫌なのに、カンナさんにも嫌われて、挙句の果てに、変な関西人に正体がバレかけて―――――――――)




いいや、バレかけてるじゃない。




「そんなムンクの叫びみたいにならんと、バレバレやからええやん?」


(バレてる・・・・・。)







自覚した時、体から力が抜けた。







「終わった・・・・」

「ええ!?なにが!?」







ガクッと、膝をつく私に、驚きながら駆け寄る関西人。

そんな彼に私は言った。





「・・・です?」

「は?なんや、聞えへんわ?」

「いくらです・・・!?いくら払えば、秘密を守ってくれるんですか・・・!?」

「なんでやねん!?」





〔★凛は口止め料の確認をした★〕