彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「急に大人しくなったなー?覚悟決めたのかよ?」

「ブスのくせに、アダルトデビューに興味あるのかー?」

「そうやってルノアにも、最初から頭下げてればいいんだよ!」




男達の手が伸びてくる。




(最初は正面の男。)



ぶっ飛ばす・・・!!




そう決めた瞬間だった。






バサッ!!


「うわっ!?なんだ!?」


(え!?)






突然、右側にいた男の顔に何かが覆いかぶさる。

目に映ったのは、見覚えのある黒い生地。




(学ラン!?)


「ま、前が、見えなー!?」


「どうしたオイ!?」

「なにがあった!?」





上着のせいで視界が遮断された仲間に、そのことを知らない男2人が視線を向ける。

その瞬間、




ゴス!!

バキッ!!


「がっ!?」

「うあ!?」


「ええ!?」





仲間の方を見た3年生2人が、突然倒れた。

見れば、完全に伸びている。





(今の攻撃・・・・一撃だった!?)





分析する間もなく、学ランを頭からかぶったままの3年が怒鳴る。




「お、おい!?なんだ、お前ら!?今の声――――――――ばあっ!?」



メキッ!という音がした。





「ぐ!?苦しっ・・・!?」


ゴト!



(えええ!?)






うめく声がしたと思えば、学ランで顔を隠されていた男も倒れた。

そいつも、他の2人同様、白目をむいてコンクリートの地面に寝転がっていた。






「うそ・・・・?」






理解できないぐらい、早い終結。





「どーなってるの?」





わかっているのは、目隠しに使われた学ランが、3年生の顔から離れたことぐらい。







「こっちや。」



ガシッ!



「へっ!?」






そう言われ、手をつかまれた。




「だっ・・・!?」




誰!?と聞きそうになって気付く。







「静かにしーや。こっちから下に降りるで。」




しーと言いながら、人差し指を唇にあてる男。

大きい体を丸めて、私を誘導するように引っ張る。

彼が肩に引っ掛けている学ランは、さっきの3年生の視界を奪ったものだとわかった。

そしてその正体も。






「あなたは・・・・!?」

「よぅ辛抱したの~自分?」







黒のオールバックをカチューシャで止め、黒のサングラスをかけた人物。






(ごじゅうあらし、やまと!?)






関西弁でそう言ってきたのは、前にも私を助けてくれた男子生徒だった。