人気のない場所を探す。
「うっく!ひっく、ひっく!」
泣いているところを、誰にも見られたくなかった。
(馬鹿だった!)
私は、なんて馬鹿なんだろう!?
心の中は、後悔と悔しさでいっぱいだった。
(あんな、口先だけの謝罪を信じて・・・・)
相手は反省なんてしてなかった。
むしろ、私がどう反応するか、楽しんでいただけだった。
(それなのに私は、和解しようなんてことを・・・・!)
「許した私が馬鹿だった・・・!!」
汚れた制服で、誰もいない教室を探した。
1人でゆっくり泣ける場所を探す。
「うっ、うう・・・悔しい・・・・!」
渕上月乃亜。
レディース総長で、学校で一番逆らっちゃいけない女。
それだけあって、やることが汚かった。
(あんな女・・・あの野郎、あの野郎!どうしてくれよう!?)
―なんかあったら、あたしのところに来い!―
(そうだ!カンナさん・・・!)
悔しさの中、今後について考えていれば思い浮かぶ。
「カンナさん・・・」
菅原凛を助けてくれたヤンキーガールを思い出す。
(困ったことがあったら、来いって言ってくれたけど・・・・)
「行けない・・・」
行きたい気持ちもあるけど、凛道蓮だとバレる可能性がある。
「それもあるけど・・・」
(私は、カンナさんを怒らせちゃった・・・・)
彼女が私を叩くのは、何回かあった。
でも、あんなふうに叩いてきてのは初めて。
(それを思えば、井谷からの一撃よりは痛くない。)
ちくしょう、あのくそババア。
(クールだと生徒の間では言われてたけど、問答無用で私が悪いと言いやがって・・・!)
「もうあいつを、先生だと思うもんか。」
私の話をまるで聞かず、渕上の肩ばっかり持った。
挙句の果ては、殴ってきて・・・・・・・不公平過ぎた。
(でも待てよ・・・・考えてみたら、相談をしに行った時も・・・引っかかるような言い方をしていたような・・・?)
「おいおい、ここは1年通行禁止だぞ。」
「え!?」
考え事に夢中だった私は、気づくのに一歩遅れた。
「ここ、3年専用の渡り廊下ですけど~?1年A組の菅原凛さん?」
「えっ!?」
そう言って、現れたのはガラの悪い男子達。
上履きを見れば、3年生だとわかった。


