「昨日のテレビ見た?」
「見たよ~ウケたね~」
「今度、このお店行こうよ!」
にぎやかな声が響いてる中に入った。
いつもなら、「ゴミ子がきた」と言われるけど・・・
「ヤバいな~このグラビア!」
「ばか、レアだぞ!?」
「やーん!ヒロ君エッチ~」
(あれ?何も言われない・・・?)
自分の席に静かにつくが、誰も私に何も言わない。
(なにもされない・・・・!?)
無視されるとも違う雰囲気。
バクバクする心臓で、カバンの中身を机に入れる。
授業の準備をする。
その間、誰も何もしてこなかった。
(・・・・・これで本当に終わったの・・・・?)
思わず、問題の人物を探す。
私をいじめのターゲットにした女子を見る。
「るのあ、新色に合うねー?」
「うん・・・イメチェンかな。」
「いいな~あたしも変えようかな?」
「美人じゃないから、変わらねぇーだろう?」
「中山、殺すぞ!」
「ぎゃはははは!」
いつも通り、けだるそうにしていた。
隣には飯塚アダムがいる。
仲の良い男友達、女友達のグループに囲まれ、その輪の中に君臨していた。
まさに女王様。
そんな渕上さんと目が合う。
(あっ――――――――・・・・・・・!?)
しまったと思う。
同時に身構えてしまう。
そんな私に、相手は意外な行動に出た。
「ふふ・・・」
「え?」
ニコッと微笑まれ、手を振られた。
好意的な笑顔。
(ええ!?)
いきなりのことに、どうしていいかわからなくなる。
それでも、反射的に・・・・思わず、会釈をした。
私が顔を上げた時には、彼女は私ではなく自分の爪を見ていた。
普通通りの、自然体でいたのだ。
(・・・・・・よかった・・・・・)
あの子の反応と、周りの反応。
(いじめは終結した・・・・・・・・)
終ったんだと・・・ホッと胸をなでおろした時、授業開始のベルが鳴った。


