彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「これで問題はなくなり、仲直りもできましたね?みなさん、もう帰っていいですよ?」

「はい・・・くすん・・・ありがとうございます、井谷先生。」

「ありがとう、先生。菅原さんもごめんね?ほら、るのあ、帰ろう?」

「うん・・・ごめんなさい、菅原さん。」



難波さんに支えられながら、言う渕上さん。



「い、いいよ、いいよ!もういいから・・・そう言ってもらえて、私もよかったから・・・」



本当によかった。

どういう事情かわからないけど、これでいじめ問題は解決した。




(可児君の問題と合わせて片付くなんて・・・・ついてるよ。)




「じゃあ、先生・・・私たち帰ります。」

「ええ、気をつけてね、難波さん。渕上さんをよろしくね?」

「先生、あたしもいますよ~!?」

「鳥越さんもお願いします。菅原さんも、早く帰りなさい。」

「はい、井谷先生・・・・ありがとうございました。」



先に教務室を出ていく渕上さん達を見ながら、井谷先生にお礼を言う。



「先生のおかげで、いじめもなくなりました。ありがとうございます。」

「おおげさよ、菅原さん。離せばわかることですし、いじめだと大げさにしすぎですよ?」

「え?別に私は・・・」

「あそこまで渕上さんを泣かせて・・・あまり、大騒ぎしないようにしなさい。私にも、隠し事はしないように。」

「・・・・わかりました。」



井谷先生は、クセがある。

正しいことをしているけど、ちょっと・・・変。




「・・・失礼します。」

「はい、さようなら。」




テストの採点を始める先生にお辞儀し、彼女の机から離れる。

他の先生が私を見ているのが、居心地が悪い。



(あれだけ騒いだから注目もされるよね?)



そう思いながら、出入り口へと向かった時だった。




「痛っ!?」




突然、鋭い痛みが走った。



「え?どうしたの、菅原さん?」



私の悲鳴で、側にいた若い女の先生が声をかけてきた。



「そ、それが、急に痛みが・・・?」



そう説明してる間にも、ズキッと、太ももの辺りが痛い。



(何か当たってる・・・?)



ポケットに手を入れる。

入れていたのは、ハンカチとティッシュと――――――



(―――――お守り?)



手に当たったのは、烈司さんからもらったフクロウのお守りだった。