「どうします、菅原さん?」
謝る三人を見ていたら、井谷先生が私に聞いてきた。
「本人達も謝ってるわ。まだ、謝罪をさせたい?謝らせたい。」
「先生・・・私は・・・」
その言い方にムッとしたが、気づくことなく井谷先生は言う。
「彼女達、本当に反省してるわよ?わざわざ、自分達に不利な話までして・・・あなたが早退してからのこと、私の耳には入ってませんから。」
「え?」
「帰り道で、渕上さん達に引き止められたのは昨日の放課後のことですよね?今朝投稿してから、今まで・・・いくらでも報告する時間がありましたよ。なぜ、きちんと言わないんですか?」
「あ、それは・・・」
「困りますよ、そういうことされたら。報告もしてないのに、あとから何かあったと言われたら、私の責任にもなります。困りますから、気をつけて下さい。」
「わ、わかりました・・・!」
「それで?あなたは彼女達をどうするの?」
決断を迫られる。
正直、こいつらのせいで服を汚され、軽いけがもして、不愉快な思いをした。
何度、陰で泣かされたことか。
でも―――――――
「謝ってくれたからいいです。」
(さっきの返事で、私の答えは決まっていた。)
彼女達は、悪かったと言ってくれた。
泣いて、わびてくれた。
「もう・・・謝ってくれたのでいいです。」
「菅原さん・・・!」
私の名を呼びながら、突然、渕上さんが私の手を取る。
「ごめんね!ごめんなさい・・・!これからは、仲良くしてね・・・!?」
赤い目をはらし、可愛い顔で聞いてくる。
どこか怯えるように、私の様子をうかがう姿。
(これ以上は、私がいじめっ子だよ・・・)
それはダメ。
だから言った。
「うん、私こそ、仲良くしてください。難波さんも、鳥海さんも。」
「ありがとう!よかったね、2人共!?」
「うん・・・!」
「よかっ・・・よかった・・・!」
嬉しそうに渕上さんが言えば、他の2人も顔を上げる。
ハンカチで顔を覆ったまま、何度もうなずいていた。
「解決して、よかったです。」
「井谷先生?」
そんな私達に、担任教師は言った。


