井谷先生に声をかけられてから、みんな私に何も言わなくなっていた。
完全にシカト状態だったけど、物を隠されたり、お弁当を捨てられたりするよりいい。
荷物を持って、教室から出る。
「やっと立ち去ったよ、ゴミ!」
「除菌スプレー持ってない!?」
「かけちゃえ!消毒消毒!」
「喚起もしなきゃ~」
後ろからそんな声がした。
プシュプシュと、スプレーする音がして泣きたくなった。
(ダメだな、私・・・・)
カンナさんのこともあって、心が折れそうになる。
(カンナさんまで・・・友達じゃなくなったら嫌だ・・・)
トボトボと、広い校舎を歩いて教員室に行く。
「失礼します。」
挨拶して、入って、先生を探した。
(井谷先生の机は―――――――)
「待ってましたよ。」
「あ、せん・・・・!?」
見つけて、呼びかけて、固まる。
「みんな、ずっと待ってたんです。早く来てください。」
「・・・・・・・・・え?」
そう語る先生の隣には、渕上月乃亜(ふちがみるのあ)がいた。
奴だけじゃない。
付き人のような取りまきの難波と鳥海もいる。
いるだけでもびっくりしたが・・・
「ひっく!ひっく!うえぇーん・・・!」
(――――――――――――泣いてるぅ!!?)
あの悪魔が!
下種が!
外道のくそ女が!
そろいもそろって3人共、涙目でいるじゃないの!?
ハンカチで目元を抑えて、涙ぐんでいるんですけど!?
しかも、その様子を他の先生方が、チラチラ見ているんですけど!?
入ってきた私を、井谷先生が呼んだ私への視線が、ハンパなく痛いんですけど!?
〔★言いたいことはたくさんあった★〕


