彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




井谷先生に声をかけられてから、みんな私に何も言わなくなっていた。

完全にシカト状態だったけど、物を隠されたり、お弁当を捨てられたりするよりいい。

荷物を持って、教室から出る。




「やっと立ち去ったよ、ゴミ!」

「除菌スプレー持ってない!?」

「かけちゃえ!消毒消毒!」

「喚起もしなきゃ~」



後ろからそんな声がした。

プシュプシュと、スプレーする音がして泣きたくなった。



(ダメだな、私・・・・)



カンナさんのこともあって、心が折れそうになる。




(カンナさんまで・・・友達じゃなくなったら嫌だ・・・)




トボトボと、広い校舎を歩いて教員室に行く。





「失礼します。」



挨拶して、入って、先生を探した。




(井谷先生の机は―――――――)


「待ってましたよ。」

「あ、せん・・・・!?」




見つけて、呼びかけて、固まる。



「みんな、ずっと待ってたんです。早く来てください。」

「・・・・・・・・・え?」



そう語る先生の隣には、渕上月乃亜(ふちがみるのあ)がいた。

奴だけじゃない。

付き人のような取りまきの難波と鳥海もいる。

いるだけでもびっくりしたが・・・






「ひっく!ひっく!うえぇーん・・・!」



(――――――――――――泣いてるぅ!!?)




あの悪魔が!

下種が!

外道のくそ女が!

そろいもそろって3人共、涙目でいるじゃないの!?

ハンカチで目元を抑えて、涙ぐんでいるんですけど!?

しかも、その様子を他の先生方が、チラチラ見ているんですけど!?

入ってきた私を、井谷先生が呼んだ私への視線が、ハンパなく痛いんですけど!?



〔★言いたいことはたくさんあった★〕