彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




(ここで怒れば、いじめがさらにエスカレートする・・・)




悔しいけど、絶えた。

ゴミをあてられた頬に手を伸ばせば、ざらざらとした感触が伝わる。




(カンナさん・・・・)




顔に貼っているシップ。

朝起きたら、腫れていて、驚く両親に手当てされた。

寝ぼけてぶつけたと言い訳したけど、原因はわかっている。





(カンナさんが、ぶった場所・・・・)




どうして、彼女に叩かれたかわからない。

何で怒ったのかわからない。





(普通に、出迎えてくれて、今まで通りだったのに・・・・)




おかしくなったのは―――――――






(龍星軍へのお誘いをした後だ・・・)






カンナさん達が、龍星軍になりたかったのは知っていた。

それを、私が奪ってしまったことに、罪悪感がある。

可児君へのいじめをやめさせるなら、元仲間が別のチームのメンバーになったと知れば、諦めて手を出さないと思ったから。

いじめっ子がやめさせないなら、いじめっ子に手を出せないようにすればいい。





(だから誘ったけど・・・・・・怒ってるのかな。)





あれから考えた。

カンナさんが怒った理由。

思い当たることと言えば、1つだけ。




(やっぱり・・・・・・一番の友達であるはずのカンナさんを、最初に誘わなかったから、怒ってるのかな・・・・?)




そう結論付けた時だった。





「菅原さん。」

「はい?」




誰かに呼ばれる。

振り返れば、担任の教師が立っている。

さすがに、先生の前ではみんな何もしないけど、ニヤニヤしながらこっちのやり取りに聞き耳を立てている。




「菅原さん、放課後、教員室に来なさい。」

「え?はい・・・」

「わかりましたね?」

「わかりました、井谷先生・・・」




それだけ伝えると、先生は行ってしまった。

立ち去る先生と教室の変な空気。





(・・・・・・・無神経。)





いなくなった先生に対して、そう思った。



「なにしたんだろう、ゴミ子?」

「ゴミあさってるのがばれたんじゃない?」

「先生に怒られる―!!」



そうやってからかわれるから、嫌な気分になるから。

声をかける場所を選んでほしかった。





(呼び出したのだって、私のいじめのことでしょう?だったらなおさら、考えてほしい・・・!)





こうして、嫌な気分で放課後を待つことになった。