「凛たん、俺らに言うべきことないかなぁ~?」
「烈司さん!?」
火をつけることなく、煙草をくわえたまま烈司さんは聞いてくる。
「ほれほれ、言うことあるんじゃないかなぁ~?」
「え・・・・?」
ニヤニヤしながら、私の言葉を待っているようだった。
それで思い出す。
(あ!そうだ、いけない!私ってば・・・!瑞希お兄ちゃんには言ったのに、烈司さん達には、まだだ!)
まだ言ってない!!
「あの!言うのが遅れましたが!烈司さん、モニカちゃん、獅子島さん、百鬼さんっ!!」
「うんうん♪」
「なぁに?」
「言ってみろ。」
「わははははは!」
「前回は、ご挨拶もなしで、帰ってすみませんでした!!」
「「「「そっちかよ。」」」」
〔★凛からの謝罪、総ツッコミが起こった★〕
「え!?そっちって・・・え?」
(違うの?)
「僕が黙って帰ってしまったことを、お詫びするのでは・・・?」
「何でこのタイミング?凛たん、そうじゃねぇーよ。」
「そうねぇ~あたしたちの求めてる答えとは大違い!ハズレねぇ~」
「不正解だぞ、凛道。」
「わははははは!オメーのボケは面白いけどよー!ビシッと言うことあんだろう!?」
(なんだろう・・・?)
首を傾げながら聞けば、あからさまにがっかりした顔をされた。
「凛たーん、俺らが言ってるのは、そっちじゃねぇーんだよ?」
「大事なのは昔じゃなくて『今』なのよ、凛ちゃん?」
「まぁ、気にしとらんが、忘れずに謝ったことは評価しよう。」
「わははははははは!」
「凛・・・『そっち』はもう終わったことだし、俺が詫び入れてっからいいんだって。」
「え?じゃあ、どういうことですか、瑞希お兄ちゃん・・・?」
「つまりな~」
苦笑いする瑞希お兄ちゃんに小声で聞けば、小さい声で彼も答えてくれた。
「凛、本棚だけじゃなくて、テレビもクローゼットも机もベットも・・・気に入ったか?」
(テレビ、クローゼット、机、ベット・・・・?)
瑞希お兄ちゃん以外の人が、用意した――――――・・・・!?
「あ!?」
それでやっと理解した。


