彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「蛇塚さんが・・・蛇塚さんが、金色の腕輪をしてる門番を呼んで来いって・・・」

「俺をか?なんで?」

「それが・・・・すごい剣幕で怒鳴られて、聞く暇もなくて・・・」



「いっ!?ど、怒鳴られた!?」




私の言葉に、顔を青くする男。

しめしめと思いながら、困った顔でさらに伝えた。




「はい、そうしないと、僕もハンバーガーもらえないんです。それと引き換えで、帰らせてやるって・・・・」

「俺は引換券かよ!?」

「おいおい、マー君、なにしたんだ!?直接とか、ヤバいぞ!?」

「俺が聞きてぇーよ!ええ!?嘘だろう!?俺、何した!?マジなのか、坊や!?なんも聞いてねぇの!?」

「聞ける雰囲気じゃなかったです・・・・さっさと呼んで来いとしか言われてないのでー・・・」



そう話しながら、ドアを開ける。

開ける動作に合わせて、後ろの可児を手招きする。

そして、ドアとドアの間にハゲ君を挟んで隠す。



「とにかく、早く下りてきてください。ますます、怖くなります。」

「そんなにひどいの!?」

「はい、とっても。」

「うわーお!がんばれ・・・骨は拾ってやる。」

「くそぉー!ついてない!」



真面目にやり取りする見張り達を見て思う。

かなり、俺様的な暴君だったのね~と。




「さあ、どうぞ。お入りください。」

「わーてるよ、ちくしょう!」



ギギー・・・・ミシ。



「おぶっ。」



可児をドアと壁の間に挟みながら、中に招き入れる。

静かに押しつぶされてくれる可児に、我慢してと思う。

相手は、周りを警戒せずに入ってくる。

そっとドアを閉めた時、こちらを振り返らず、階段を駆け下りていた。

その背中にむけて――――――――





「ジャンプ。」





飛び蹴りを入れた。



ドンっ!


「うっ!?うわあああああああああああああああ!?」





まるで、スノーボードをする感覚。

私が乗っかった体は、ガクガクガクと揺れながら階段を駆け下りる。