どうしようかと思った時、縛られていた男子が動く。
「ううっ・・・!」
「お?まだ動けんのかよ?」
そう言うと、私の肩を叩いてから蛇塚が立ち上がる。
「お目覚めか、可児君~?」
「むーむー!」
(可児!)
意識を取り戻したようだった。
視線を向けたが、位置が悪く、蛇塚の体でハゲ君が見えなかった。
「お前、馬鹿だろう?尾村君に義理があるはずなのに、凛道蓮を持ち上げてさ~」
「うう!」
「残念だけど、手遅れだぜ?SHIELDは俺ら蛇の目と手を組んだ。なぁ、そうだろう?」
「そうだぜ、可児!」
「新生チーム初の共同作業は、オメーに生き恥かかせることだ!」
(生き恥って・・・・)
〈凛・・・聞こえてるか?〉
「・・・・・聞こえます。」
瑞希お兄ちゃんの声に、小さく、小さく、答える。
〈話し合い、出来ると思うか?〉
私が、一番に考えていた作戦。
答えはわかってる。
「・・・・・・・無理そうです。」
言っても、無駄だってわかる。
「誰も・・・・彼をかばおうって気がないもん・・・・」
私の時と同じ。
みんな、ただ笑っているか、怒ってるような顔をしてるだけ。
「悪いことしてるって、後ろめたさがないです。」
期待したわけじゃない。
それでも、嘘でもいいから『ごめん』と言ってほしかった。
いじめられたくないから、ごめんと言ってくれれば、少しは救われた。
それもなかった。
ないのだから・・・・
(最初から、私は嫌われていたのかもしれない・・・)
元々、好き嫌いで友達を作ってなかった。
好きでは言った学校じゃなかったから、それもあるかもしれない。
それに気づかれていたのなら、嫌われても仕方ない。
仕方ないけど・・・・
「なんか言って見ろ!」
ガスっ!
「ぐあ!?」
布越しで響くうめき声。
蛇塚の蹴りが、可児君のお腹に入っていた。


