彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




どうしようかと思った時、縛られていた男子が動く。




「ううっ・・・!」

「お?まだ動けんのかよ?」



そう言うと、私の肩を叩いてから蛇塚が立ち上がる。




「お目覚めか、可児君~?」

「むーむー!」


(可児!)




意識を取り戻したようだった。

視線を向けたが、位置が悪く、蛇塚の体でハゲ君が見えなかった。



「お前、馬鹿だろう?尾村君に義理があるはずなのに、凛道蓮を持ち上げてさ~」

「うう!」

「残念だけど、手遅れだぜ?SHIELDは俺ら蛇の目と手を組んだ。なぁ、そうだろう?」

「そうだぜ、可児!」

「新生チーム初の共同作業は、オメーに生き恥かかせることだ!」


(生き恥って・・・・)



〈凛・・・聞こえてるか?〉

「・・・・・聞こえます。」




瑞希お兄ちゃんの声に、小さく、小さく、答える。





〈話し合い、出来ると思うか?〉





私が、一番に考えていた作戦。

答えはわかってる。




「・・・・・・・無理そうです。」




言っても、無駄だってわかる。





「誰も・・・・彼をかばおうって気がないもん・・・・」





私の時と同じ。

みんな、ただ笑っているか、怒ってるような顔をしてるだけ。




「悪いことしてるって、後ろめたさがないです。」




期待したわけじゃない。

それでも、嘘でもいいから『ごめん』と言ってほしかった。

いじめられたくないから、ごめんと言ってくれれば、少しは救われた。

それもなかった。

ないのだから・・・・




(最初から、私は嫌われていたのかもしれない・・・)




元々、好き嫌いで友達を作ってなかった。

好きでは言った学校じゃなかったから、それもあるかもしれない。

それに気づかれていたのなら、嫌われても仕方ない。

仕方ないけど・・・・




「なんか言って見ろ!」


ガスっ!


「ぐあ!?」




布越しで響くうめき声。

蛇塚の蹴りが、可児君のお腹に入っていた。