彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




つまみながら見ていれば、感心したように瑞希お兄ちゃんも言う。



「凛、どうしたこれ?シャツのガラじゃないよなー?」

「はい、洗濯したばかりなのに・・・」

「多分、凛たんとぶつかった時についた可児の血だ。」

「え!?彼の!?」

「急いでる時は、そいつが使ってる物や、衣類、体液とか、目印になる。」



そう言いながら、つまんでいた私の服を掴む。

グイッと引っ張られ、烈司さんとの距離が近くなる。




「れ、烈司さー」

「はい、静かに。検索はじめまぁ~す。」




その言葉で、慌てて口を閉じる。

同時に、瑞希お兄ちゃん達も静かになる。

それを待っていたかのように、烈司さんがつぶやいた。







「スタート。」







低く、落ち着きのある声。



(え?)



目の錯覚だろうか。

一瞬、烈司さんの目が光ったように見えた。

ピカピカじゃなくて、ぼんやりとするような光。

目をこすってみるが、もう普通の目をしてる。

でも、彼の動きは普通じゃない。

地図の上にかざしてある手が、なにかをたどるように動いてる。




「・・・・凛たんの別れた場所から、南に車で移動してる。」

「伊織。」

「わかってる。」



瑞希お兄ちゃんの合図で、獅子島さんがメモを取り始める。




「拉致の実行人数は、8人・・・。平均年齢10代で・・・・ああ、はいはい、そう。」

(なにが!?)




1人で納得する烈司さんに戸惑う。




(てか、人数までわかるの!?)



「これ、さらったのはSHIELDじゃないな。」

「え!?」

「SHIELDじゃない?」




驚く私と、聞き返す瑞希お兄ちゃん。

地図を見たまま、烈司さんが告げる。




「狩ったのは、SHIELDで間違いねぇーけど、車運転してんのは蛇の目のメンバーだな。」

「蛇の目?」




聞き覚えのある名前。





「あ!?飛翔連合の外様組ですか!?」

(私を狙ってる不良集団!?)



「凛たん正解。」

「嬉しくないけど、ありがとうございます。」

「おい、烈司・・・・細かく探れっか?」

「あ~~~~~・・・・・イケそうなイケなさそうなぁー・・・・」





瑞希お兄ちゃんの問いに、私のシャツを握る力が強くなる。

一瞬、険しい顔をしてから烈司さんは言った。