ダメ出しをするように、口をとがらして、違うという関西男子。
(そんな・・・あってると思ったのに、間違ってるなんて・・・ちょっとだけショック。)
さりげなく凹んでいれば、元気の出る声がした。
「はあ?これ、『いがらし』じゃないのか?」
「瑞希お兄ちゃん!」
「凛、ちょっと見せてみろ。」
その様子を見ていた瑞希お兄ちゃんが、私の横から名刺をのぞき込む。
「ど、どうぞ!一緒に見ましょう~・・・♪」
好きな人の言葉で、元気を取り戻す。
同時に、周りも盛り上がった。
「あ、俺も俺も!見ようぜ、凛たん~」
「あたしも一緒に考えるわ、凛ちゃん♪」
「低能のお前達では限界があるだろう。見せろ、凛道。」
「わははははは!凛助ぇ~!」
これを受け、ぞろぞろと私の周りに集まる先輩達。
そしてみんなで考えた。
「瑞希お兄ちゃん、みなさん。これ、『いがらし』じゃないんですか?」
「うーん、『いがらし』だと思うけどな・・・」
「うははははは!可愛いお兄さんハズレー!」
「誰が可愛いだ!?」
「案外、フジバラさんと同じかもな。『いがらし』じゃなくて、『いからし』か?」
「うははははは!世話焼きで苦労してそうなお兄さんハズレー!」
「大きなの世話だよ!」
「関取で、『いそあらし』と言うのがいたな。」
「うはははは!アタマよさそうだけど性格の悪そうな兄ちゃんハズレー!」
「お前の人生を悪くしてやろうか?」
「あら、それなら『いぞあらし』もありじゃない?」
「うはははははは!オスのお姉ちゃんもハズレや~」
「ああ!?誰が男だゴラっ!?」
「モニカちゃん、落ち着いて~!」
「わはははは!全員不正解かよー!なんて読むんだー!?」
「うははははは!なんも難しゅう考えでええよ、野獣っぽいのお兄さん!」
陽気に笑いながら関西男児は言う。
「見たまんま、読んだらええねん!」
「「「「「見たまま?」」」」」
「わはははは~!」
百鬼以外のみんなで、もう一度名刺を見る。
「見たままって・・・・『ごじゅうあらし』とか?」
冗談まじりで聞く。
途端に、パァンという音がした。
「えっ!?」
関西男子が、目の前で大きく手を叩いた。
そして笑顔で言った。
「だーい、正解~~~!!わし、『ごじゅうあらし』やねん!」
「「「「「「ええっ!?」」」」」」
(当たった!?)
「ご、ごじゅうあらし!?」
(『いがらし』じゃなくて、『ごじゅうあらし』!?)
適当に言ったのに、あたった!?
「せやねん!『ごじゅうあらし』や♪」
〔★それでよかった★〕


