彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




ダメ出しをするように、口をとがらして、違うという関西男子。




(そんな・・・あってると思ったのに、間違ってるなんて・・・ちょっとだけショック。)




さりげなく凹んでいれば、元気の出る声がした。



「はあ?これ、『いがらし』じゃないのか?」

「瑞希お兄ちゃん!」

「凛、ちょっと見せてみろ。」



その様子を見ていた瑞希お兄ちゃんが、私の横から名刺をのぞき込む。




「ど、どうぞ!一緒に見ましょう~・・・♪」




好きな人の言葉で、元気を取り戻す。

同時に、周りも盛り上がった。




「あ、俺も俺も!見ようぜ、凛たん~」

「あたしも一緒に考えるわ、凛ちゃん♪」

「低能のお前達では限界があるだろう。見せろ、凛道。」

「わははははは!凛助ぇ~!」



これを受け、ぞろぞろと私の周りに集まる先輩達。

そしてみんなで考えた。



「瑞希お兄ちゃん、みなさん。これ、『いがらし』じゃないんですか?」

「うーん、『いがらし』だと思うけどな・・・」

「うははははは!可愛いお兄さんハズレー!」

「誰が可愛いだ!?」

「案外、フジバラさんと同じかもな。『いがらし』じゃなくて、『いからし』か?」

「うははははは!世話焼きで苦労してそうなお兄さんハズレー!」

「大きなの世話だよ!」

「関取で、『いそあらし』と言うのがいたな。」

「うはははは!アタマよさそうだけど性格の悪そうな兄ちゃんハズレー!」

「お前の人生を悪くしてやろうか?」

「あら、それなら『いぞあらし』もありじゃない?」

「うはははははは!オスのお姉ちゃんもハズレや~」

「ああ!?誰が男だゴラっ!?」

「モニカちゃん、落ち着いて~!」

「わはははは!全員不正解かよー!なんて読むんだー!?」

「うははははは!なんも難しゅう考えでええよ、野獣っぽいのお兄さん!」




陽気に笑いながら関西男児は言う。





「見たまんま、読んだらええねん!」

「「「「「見たまま?」」」」」

「わはははは~!」





百鬼以外のみんなで、もう一度名刺を見る。






「見たままって・・・・『ごじゅうあらし』とか?」






冗談まじりで聞く。

途端に、パァンという音がした。




「えっ!?」




関西男子が、目の前で大きく手を叩いた。

そして笑顔で言った。








「だーい、正解~~~!!わし、『ごじゅうあらし』やねん!」

「「「「「「ええっ!?」」」」」」



(当たった!?)



「ご、ごじゅうあらし!?」

(『いがらし』じゃなくて、『ごじゅうあらし』!?)





適当に言ったのに、あたった!?






「せやねん!『ごじゅうあらし』や♪」





〔★それでよかった★〕