彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)



「うははははは!」


私をつまみながら笑う関西人は、ジャージを着ていなかった。

普通のラフなジーパン姿だったが、サングラスはしている。





「うはっはっはっはっ!!」

(よく笑うな、この人・・・)





ある意味、百鬼といい勝負かもしれない。



〔★比べるのはかわいそうだ★〕




「なんや、さっきからあの兄ちゃんらは~?ずっと追いかけっこしとるのぉ~!」

「さっきから?」

「せやねん!わしが着替える前から、ああやってこの辺グルグル走ってんねん!どういう部活動やろうー?」

「いや、明らかに1人だけ、追われてる感じですよ!?」


〈おーい、凛!もしもし!どうしたんだ!!〉




ツッコミを入れたところで、大好きな声がした。




「あ!忘れてた!瑞希お兄ちゃーん!」

〈大丈夫か!?なにがあった!?〉




耳に響く声に返事をしたら、力強い声で聞き返された。



〈すげー落したけど、平気か!?ケンカでも起きたか!?〉

「いえ、平気ですよ!ちょっと、つきとばされまして。」

〈え!?田淵か!?〉

「いいえ!若いし、数も多いです。というか、そちらとは、無関係です。」

〈そちらとは?〉

「そうなんです!瑞希お兄ちゃん、僕!見ちゃったんです!」

〈なにを?〉



足をブラブラさせながら、電話の向こうの瑞希お兄ちゃんに教えた。






「可児良信です!」


〈かに、よしのぶ?〉


「はい!あれは、SHIELDの可児良信でした!」






さっき、私にぶつかってきて、目があった相手。

血の臭いが染みついていたけど、間違いない。





「2代目のお墓の前で男泣きしてた、住職の息子さんです!」





本日2度目の遭遇だった。



〈なに!?あいつが、どうかしたのか!?〉



2代目絡みということか、瑞希お兄ちゃんが真面目な声で聞き返す。

それにジェラシーを覚えながらも言った。