「うははははは!」
私をつまみながら笑う関西人は、ジャージを着ていなかった。
普通のラフなジーパン姿だったが、サングラスはしている。
「うはっはっはっはっ!!」
(よく笑うな、この人・・・)
ある意味、百鬼といい勝負かもしれない。
〔★比べるのはかわいそうだ★〕
「なんや、さっきからあの兄ちゃんらは~?ずっと追いかけっこしとるのぉ~!」
「さっきから?」
「せやねん!わしが着替える前から、ああやってこの辺グルグル走ってんねん!どういう部活動やろうー?」
「いや、明らかに1人だけ、追われてる感じですよ!?」
〈おーい、凛!もしもし!どうしたんだ!!〉
ツッコミを入れたところで、大好きな声がした。
「あ!忘れてた!瑞希お兄ちゃーん!」
〈大丈夫か!?なにがあった!?〉
耳に響く声に返事をしたら、力強い声で聞き返された。
〈すげー落したけど、平気か!?ケンカでも起きたか!?〉
「いえ、平気ですよ!ちょっと、つきとばされまして。」
〈え!?田淵か!?〉
「いいえ!若いし、数も多いです。というか、そちらとは、無関係です。」
〈そちらとは?〉
「そうなんです!瑞希お兄ちゃん、僕!見ちゃったんです!」
〈なにを?〉
足をブラブラさせながら、電話の向こうの瑞希お兄ちゃんに教えた。
「可児良信です!」
〈かに、よしのぶ?〉
「はい!あれは、SHIELDの可児良信でした!」
さっき、私にぶつかってきて、目があった相手。
血の臭いが染みついていたけど、間違いない。
「2代目のお墓の前で男泣きしてた、住職の息子さんです!」
本日2度目の遭遇だった。
〈なに!?あいつが、どうかしたのか!?〉
2代目絡みということか、瑞希お兄ちゃんが真面目な声で聞き返す。
それにジェラシーを覚えながらも言った。


