彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)




「おーい、自分いけるかー?」

「くっ・・・くそっ・・・」




生きた死体が積み重なる公園、のん気な調子で可児君を気遣う人物。



「あらら~えらい血がついて・・・しみぬきしんどいでー?」

「う、うるせぇ・・・・!」


(やっぱりそうだ、あの人・・・・)



防犯ブザーを握りしめたまま見ていたら、相手がこちらを見た。




「お姉ちゃん!もうええでーブザーとめてや~?」

「あ!?は、はい!」




急いで、留め具を押し込んで止めた。

そう指示してきた相手を見ながら思う。



間違いない、この人!




(学校の場所を聞いて、学校で私の教科書を拾ってくれた親切な人だ・・・・!)



絶対そうよ!

あのサングラス、見まちがえるはずはない!



〔★そこじゃないだろう★〕




確信する私の前で、流ちょうな関西弁を操りだしながら男は言う。




「兄ちゃん、肩貸したるわー!つかまり!」

「いらねぇよ!・・・よけいなことするな・・・!」

「はあー!?ツンデレか、自分!?そんな中途半端なことしたら、あの子に悪いやろう?」

「へ?」




そう言いながら、私を指さすグラサン。




「あの子がブザー鳴らさへんかったら、わしもここまで来てへんでー!?」




それで可児君も私を見る。

慌てて顔を下に下げた。






「・・・・なんで、助けた・・・・?」





責めるような言い方で、話しかけられた。




(もぉ~声かけんなよぉ~!声でばれるかもしれないのにー!)




そう思いつつも、ここでシカトするのは良くないと思ったので言った。

ワントーン高い声で。




「み・・・見てられなかったからです・・・・」

「見ないように、通り過ぎればよかっただろう?」



(まだ引っ張るの!?)




助かったんだから、それでいいじゃない?

女の子に助けられてのが、不満だとでもいうの!?




(しゃべると、ばれるかもしれないから嫌なのに~!)




声出させるなって言ってんのに、なぜ質問をする!?



〔★言ってはいない★〕