(どうしよう~着替えも持ってきてないし・・・あ、荷物タクシーの中だ!)
来た道を振り返る。
タクシーのおばちゃんがおってきてくれると思ったけど、来る気配がしない。
(ど、どうしよう~呼びに行ってる間に、手遅れになったら~)
考えろ!
助ける方法を考える!
「ぐお!?」
「オラ、泣けボケ!」
「くそボーズが!」
ガス!ドス!ゲシゲシ!
「がは!?がっ・・・・!」
(ああ~早くしないと~~~~!!)
可児君がやられる。
現に、ズダボロにされていってるっ!
(なんてことなの・・・・!私を・・・・凛道蓮を擁護(ようご)したばっかりに、こんな・・・・)
ごめんなさい!と思いながら、ポケットに手を入れる。
お守りと一緒に、ハンカチとティッシュが出てきた。
御内情に、反対のポケットにも手を入れる。
生徒手帳と携帯電話とかが出てきた。
(あ、携帯!?)
その携帯を見て気づく。
「これだっ!」
これしかないと思った。
(神様お願い!!)
祈りを込めて、私は『それ』を引っ張った。
ビービービー!!!
「うお!?」
「な、なんだ!?」
「デケー音!?」
「どっから聞こえて・・・・」
「うう・・・なにが・・・?」
音に反応して、暴行が収まる。
それに合わせ、彼らの視線が集まった。
「おい、あれ見ろ!?」
「なにやってんだ、女!」
私を見て、可児君をいじめていたヤンキー達が叫ぶ。
「あいつが持ってるの、防犯ブザーか!?」
(そうよっ!)
瑞希お兄ちゃんからもらった携帯。
それと一緒にもらった防犯ブザー。
震える手で、携帯から離す。
そして、思いっきり留め具を引っこ抜いて、頭の上にかかげた。
ビー!!ビー!!ビー!!
(う、うるさい!)
初めて使う防犯ブザー。
大きな音に耐えながら、人が来るのを待つ。
〔★凛は助けを呼んだ★〕
「おい、誰か来たらまずぞ!」
「止めろさせろ!」
「やめろ、馬鹿女!」
「ぶっ殺すぞ!」
(そうよ!この音にひかれて、第3者の助けがー!)
シーン・・・・
「・・・あれ?」
(誰も来ない・・・・?)
私の予想では、周りからたくさん人が来るはずだったけど―――
(誰も来ない!?)
〔★残念な結果だった★〕


