彼は高嶺のヤンキー様2(元ヤン)





「止めて!」

「は!?どうしー」

「いじめられてますっ!!」





キキ―ッ!





「ええ!?いじめって、急に何をー!?」

「早く開けてっ!!」

「は、はい!」




それを見たのは一瞬のことだったけど、急いでタクシーのドアを開けて外に出た。



「お、お客さん!荷物置いて、どこ行くのよ~!?」



運転手の言葉に背を向け、お守りをポケットに突っこむ。

進んだ道を戻る。

だいぶ通り過ぎてしまったけど、見た場所は覚えてる。

目にした光景は、ただ事じゃなかった。




(いじめと言っちゃったけど、いじめじゃない。)



あれは!



(あれが、ただのリンチならここまでしない。)



あの人は!




(集中攻撃を受けていた人が問題!)





目当ての公園へと駆け込む。

呼吸を整えながら、周囲を見渡す。





「はぁ、はぁ、確か、この公園だったはず・・・・!?」



「ざけんなよ、裏切り者!!」

「ごはっ!」





私の深呼吸とは別に、怒鳴り声とうめく声がした。




(ここだ!)



急いで、騒がしい方へ向かう。




「・・・・いた・・・・!」



タクシーの中で、目にした人物がいた。




「ふざけた真似しやがってよ、この野郎!!」

「くっ・・・・!」




周りを取り囲まれ、そのうちの1人に踏みつけられている。






「可児、良信・・・・!?」






SHIELDのメンバーにして、円城寺君と同じ力を持つという東山高校の一年生だった。



(やっぱり、見まちがえじゃなかった・・・)



お寺直伝の坊主・・・いや、五分刈りだったので、もしかしたらと思った。

本人かどうかは別として、集団暴行は良くない。


注意深く奴らを見る。



(喧嘩してるってことは、飛翔連合に恨みを持ってるどこかのチーム?)



しかし、その予想は的外れとなる。





「俺らに恥かかせやがって!」


(あれ?あの顔・・・・羽柴とか言わなかったかな?他にも、私がブッ飛ばしたSHIELDのメンバーがいる・・・?)





いくつか、見たことのある顔がある。

辺りを見渡せば、奴らが乗って来たらしいスクーターがあった。

そのバイクに、大きなステッカーがついていた。





(『SHIELD』ってあるけど・・・・)


なにこれ?仲間割れ??



「テメー、自分のしたことが恥ずかしくないのか!?」





様子をうかがっていれば、可児君を蹴っている男が言う。

右側だけ金髪にしてる奴だった。